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<Wコラム>ネットで批判されたイ・ミンホの兵役問題を考える

Wow!Korea / 2016年5月20日 23時52分

イ・ミンホの所属事務所「MYMエンタテインメント」が、彼が兵役の検査で公益判定を受けたと明らかにした。(写真提供:news1)

イ・ミンホの所属事務所「MYMエンタテインメント」が、彼が兵役の検査で公益判定を受けたと明らかにした。つまり、軍隊ではなく役所勤務などで兵役を履行することが決まったようだ。これに対して、韓国のネットユーザーから批判の声が起こった。その背景を見てみよう。

■非常に敏感な兵役問題

韓国のネットユーザーがイ・ミンホの兵役問題に関して批判しているのは、主に次の二点だ。

「一般人であれば身体に問題があっても3級判定で現役兵になるのに、芸能界のスターなら4級判定で社会服務要員(公益勤務要員)になれるのか」

「公益判定になるくらいなら、なぜもっと早く兵役に入らないのか。あまりに長く延期しすぎている」

こうした批判が起きるのは、仕方がない面がある。日本からは窺うことができないが、韓国においては男子の兵役問題が非常にデリケートだからだ。端的に言うと、不公平感が出やすい問題なのである。

一般人の兵役免除率は5%程度なのに、特権階級(大企業の役員、高位公職者、富裕層)の息子たちになると、一時は30%近くに上昇したというデータもある。国民が兵役問題に敏感になるのは、「意図的な兵役のがれ」や「楽な服務で兵役履行」ということが日常的に行なわれていると疑っているからである。

とはいえ、「批判のための批判」になっている場合も多い。イ・ミンホのケースはどうなのか。

■軍務の代替制度の充実

イ・ミンホが今回、兵役を司る兵務庁から公益判定(軍務の代替制度を使って役所勤務などで兵役を履行するということ)を受けたのは、過去の交通事故による古傷が理由だった。

彼は2006年8月、乗っていた車が飲酒運転の車と正面衝突するという大事故に巻き込まれた。その際にイ・ミンホは、内腿と足首の骨折、右膝軟骨破損などで全治7か月の重傷を負った。今でも矯正用のボルトが脚に埋め込まれているというから大変なケガであった。

これでは、現役兵として21か月(陸軍の場合)の軍務に耐えるのは厳しいと判断されたのも必然であろう。

しかし、こうした公益判定に対して、「一般人であれば身体に問題があっても3級判定で現役兵になるのに」という批判が起きたが、これはいかにも的外れと思われる。なぜなら、現在の徴兵検査は、身体と精神の健康状態を把握する精度が上がっており、複数の専門医によって総合的に判定するシステムに信頼が置けるからである。

今は、兵役だからといって「誰でも軍隊に入れてしまえ」という時代ではない。現実的には兵士の数が余っていて、むしろ国防省は韓国軍の兵士の数を大幅に減らす計画を立てている。しかし、北朝鮮と激しく対峙している現実を見据えて、徴兵制そのものを廃止することができないだけなのである。

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