<Wコラム>ペ・ヨンジュン過去への旅路~大ブームを起こした『冬のソナタ』
Wow!Korea / 2016年5月21日 22時27分
2001年12月8日、『冬のソナタ』の出演者が集まり、シナリオを読む練習が行なわれた。このとき、ユン・ソクホ監督はペ・ヨンジュンに久しぶりに会ったのだが、「彼は俳優として風格が出てきた」と率直に感じたという。
■高校生役に挑戦
風格……。
このとき、ペ・ヨンジュンは29歳だった。デビューしてから7年が経っていた。寡作ではあったが、常に全身全霊を傾けて出演作に取り組み、作品ごとに多様な演技スタイルを身につけていた。
しかも、その年の夏にはアメリカで3か月あまりを過ごし、見聞を広めることで人間的にも幅広い素養を身につけていた。
そうしたすべての要素が、ユン・ソクホ監督が言うところの「俳優としての風格」に結びついていたのである。ペ・ヨンジュンにとって、まさに『冬のソナタ』は20代の最後を飾るにふさわしい作品だった。
ただ、心配な点があった。それは、学生服を着て高校生役を演じるということだった。韓国ドラマの常識からいえば、そういうときは子役を使うものなのだが、ユン・ソクホ監督はそうしなかった。「高校時代と10年後の姿が違うと、あまりにギャップが大きくなってしまう」というのが理由だった。
■子役を使わない利点
……どう演じれば、普通の高校生のように見えるのだろうか。
ペ・ヨンジュンなりに、いろいろと工夫を試みた。その中で、特に心掛けたのが、目の演技だった。
言いようのない孤独、出自に対する猜疑心、異性への恥じらい、大人への反抗、初めての恋の喜び、純粋すぎる感性……。そうした10代の情感をペ・ヨンジュンは目の動きで表した。
もちろん、29歳が17歳を演じるのだから、映像の上で違和感が残るのは仕方がないことだが、それでもペ・ヨンジュンが演じた高校生には、「本当にこういう子がいるんだろうなあ」と思わせる真実味があった。だからこそ、『冬のソナタ』は初恋を追憶するドラマとして大成功したのである。
ユン・ソクホ監督の意図は、本当に正しかった。
仮に、高校時代のチュンサンに子役を使ったとしたら、視聴者はこのドラマにあれほど感情移入できただろうか。多少の無理は承知のうえで、ペ・ヨンジュンが高校時代と10年後の両方を演じたからこそ、初恋への追憶はあれほど真に迫っていたのである。それは、高校時代と10年後を同じく演じたチェ・ジウも同様だった。二人はまさに最高の共演相手を得たといえるだろう。
■自分をさらに生かす道
『冬のソナタ』の撮影は、2001年12月12日に南怡島(ナミソム)で始まり、2002年3月18日の外島(ウェド)で終わった。
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