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<Wコラム>『テバク』におけるリアリティとは何か

Wow!Korea / 2016年5月23日 21時57分

自分が産んだ息子が実は生きていたのである。母親として、これ以上の喜びが他にあろうか。しかし、ユン・ジンソはその場面をさらりと演じたような気がしてならない。

■目に力があるヨ・ジング

もう1人の女優のイム・ジヨンだが、韓国でかなり批判されている。特に、キャスティングに問題があったという意見が多い。

実際、剣のさばきも、達人にはとうてい見えない。表情もただ暗いだけで、陰陽がない。陰の部分は「陽」を強調しないと単調になってしまうのだが……。

ユン・ジンソにしてもイム・ジヨンにしても、前半は演技を模索している時期だったのかもしれない。中盤以降は演技の幅を広げてドラマをいい方向に盛り上げてくれることを期待したい。なんといっても、朝鮮王朝を舞台にした時代劇は、女優陣の活躍が不可欠だからだ。

一方、英祖(ヨンジョ)に扮したヨ・ジングはどうなのか。

彼は、登場し始めたときに不運な場面が多かった。典型的なのは、泥酔する演技をしなければならなかったことだ。

未成年のヨ・ジングは、酒に酔った経験がなかったはずだ(もしあったら、芸能人として大問題になってしまう)。それにもかかわらず、子役から脱して大人の俳優としてスタートした彼は、酒に酔った演技を何度もしなければならなかった。見ている人には船酔いにしか見えなかったのだが……。

ただし、天才子役と言われただけのことはある。第7話で李麟佐と対決する場面でヨ・ジングは見違えるような演技を見せた。

目に力があった。また、自分の境遇に対する怒りもよく表現されていて、ベテラン俳優を前にしても臆するところがなかった。結局、中盤以降のヨ・ジングの演技から目が離せなくなった。

■厳しい修業の場面なのに……

主役はチャン・グンソクである。『テバク』はチャン・グンソクのためのドラマと言っても過言ではない。それほどに彼の存在はドラマの成否を左右する。

とはいえ、特別扱いはどうなのだろうか。それをチャン・グンソクが望むとは思えないのだが……。

一例を挙げると、第8話で見せた「厳しい修業の場面」である。

最強の師匠であるキム・チェゴンに弟子入りしたテギルは、本当に厳しい修業に明け暮れる。剣を持つ手は血がにじみ、修業がどれほどテギルの身体を痛めつけているかが画面を通して見えていた。

しかし、あごの髭はきれいに剃られている。みすぼらしい服を来て、髪は乱れているのに、顔はきれいなままなのである。

そこにどんなリアリティがあるのだろうか。

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