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<Wコラム>韓国女性の生き方~日本で外国人として生きていくこと

Wow!Korea / 2016年5月30日 20時50分

日本へ移り住んでから10年近くになります。当時、取引先のお客さんだった日本人から「会社を立ち上げようと思いますが、日本で一緒に仕事してみませんか」と誘いがありました。(写真提供:ロコレ)

■日本社会に壁を感じた

日本へ移り住んでから10年近くになります。当時、取引先のお客さんだった日本人から「会社を立ち上げようと思いますが、日本で一緒に仕事してみませんか」と誘いがありました。

そのとき、外国で仕事しながら暮らしたいという夢が叶ったと喜びました。

さらに、日本では語学研修で1年半生活した経験もあるし、東京は1人暮らしをするのに住みやすい都市だし、仕事の内容や流れもある程度わかっていたし、迷う理由がありませんでした。

しかし、いくら日本語が話せても、実際に日本の社会に入ってみたら戸惑うことが多かったです。

第一は、言葉の問題でした。

辞書に載っていない固有名詞が常に会話の邪魔をしました。文部科学省が出題する日本語能力試験1級テストにも出ない単語が続々と出てくるのです。

初仕事で上司から「赤帽が届いたら佐川で荷物を出してください」と言われたときは、「えっ、アカボウってなんですか?サガワは?」という状態。赤帽は軽トラックのことで、佐川は宅配便の会社だよと上司は親切に教えてくれましたが、私の中では日本社会という文化に壁を感じるようになりました。

■人間関係で悩むときがある

単なる勉強不足でしょうが、「日本でしか通じない会社名を外国人が知るわけがない」と自分を慰めながらも、心に穴がポツポツとでき始めました。その穴は、「私は外国人だなあ」という強い自覚からくるものでした。会社の内部では、なんでも質問ができる甘えた雰囲気がありましたが、私に話すときはみんなが言葉を選んでいる様子が漂うと、1人で落ち込んだりもしました。

外に出れば、私が外国人だからといって甘えられる世の中ではありません。

「もし会社に迷惑でもかけることになればどうしよう?」

自分なりに焦りもあり、恥ずかしい思いもしました。10年も経った今は、ある程度余裕ができたものの、数十年前に日本でブレイクした歌やドラマを話題にして盛り上がる席では、そばでへこんでばかりいます。

無人島にいるような感じです。

第二の問題は、やはり人間関係ですか。

国を問わずどの会社に入って仕事をするにしても、人間との交流が欠かせません。お互いに、性格や仕事に対するポリシーを把握するまでは時間がかかります。

意見が合わなければ、それは性格や考え方の差から生まれてくる溝なのに、「ひょっとして文化の差からくるものではないかな?」と疑う自分がいました。

どうしても自分が逃げているとしか思えませんでした。

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