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<Wコラム>ユチョン問題が今後、韓国社会にどう波及するのか

Wow!Korea / 2016年6月15日 19時2分

韓国社会は、兵役に関しては相当に保守的である。それは、兵役を終えた人たちが親睦会を組織して、戦友たちとの濃密な付き合いを欠かさないからである。そうした組織が、兵役中に起きる様々な出来事に対して、厳しい批判の目を向ける。それが世論の形成に決定的な影響を与えるのである。

今回も、兵役のOBたちが批判の狼煙(のろし)を挙げるだろう。場合によっては、公益勤務中の夜間行動を制限するような規定にまで踏み込んでくる可能性もある。

「同じ兵役履行中でありながら、一方は真夜中に軍事境界線で厳しい警戒勤務をしている。もう一方では都会で真夜中に遊興している。不公平ではないか」

こういう批判が世論を動かすことになる。

もう一つ、避けられないのが芸能界におけるユチョンのイメージダウンである。

韓国芸能界において、今や兵役は愛国心を試す踏み絵のような役割を帯びている。立派に軍務をやり遂げると称賛されて芸能界でのポジションが飛躍的に上がるのだが、そうでない場合は「愛国心に欠ける」と見なされて、ファンが離れていくケースもある。

それだけに、無事に兵役を通過することは、最近の芸能界では必須のことであった。この点でも、ユチョンは難題を残してしまった。

■批判を沈静化させる唯一の方法

今後のユチョンには何が必要なのか。

絶対に必要なのは「真摯な謝罪」である。

出来事の真偽はいずれ明らかになるだろうが、たとえユチョンが身の潔白を証明できたとしても、「国民に心から謝罪すること」は不可欠だ。彼には騒動を起こしてしまった責任があるからだ。

2004年に意図的な兵役逃れの問題を起こしたソン・スンホンは、心からの謝罪を表明して最前線の軍務を率先して行なった。これによって彼は、致命的な事件を起こしながら再起が可能になった。

真摯な謝罪こそが、批判を沈静化させる唯一の方法だ。韓国社会は、心から反省している者に対しては、それ以上の石を投げない。それだけの情を持った社会なのである。

しかし、謝罪が中途半端だと、批判がますます強くなる。反省の態度が見えない場合には、さらに容赦がなくなる。

髪を短く切り、心からの反省を口にして、「今後は夜間外出を控えます」と約束する。ここまで謝罪しても、果たして許しを得られるかどうか。

今はただ、社会服務要員の制度そのものに影響が及ばないことを祈るばかりだ。

文=康熙奉(カンヒボン)

(ロコレ提供)

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