<Wコラム>韓国のベストセラー『人生の授業』に大いに勇気づけられる
Wow!Korea / 2016年6月21日 22時6分
韓国でベストセラーになる本を見ていると、日本とは売れ方がかなり違うと実感する。まず、詩集がよくランキングの上位に顔を出す。日本では詩集はまったく売れないが、韓国では詩集が「よく売れるジャンル」の1つになっている。このように、詩が好きな国民性なのである。
■法輪が語る人生哲学
もう1つ、日本との違いを実感するのは、僧侶が人生哲学を述べる本がしばしばベストセラーになることだ。
お釈迦様の誕生日が祝日(旧暦の4月8日で今の暦では5月中旬になることが多い)になる国では、僧侶の教えが国民の支持をよく受けている。
そんな僧侶の中で特に人気が高いのが法輪(ポムリュン)である。
この人が2013年10月に出した随筆集『インセン スオプ』が、今に至るまで大変なベストセラーになっている。
ちなみに、「インセン」は「人生」、「スオプ」は「授業」。原題は『人生の授業』となる。
■大事なのは「今このとき」
この『人生の授業』には、「色づいた紅葉は春の花より美しい」というキャッチフレーズが付いている。
ベストセラーになったのは、まさに、中年以降の人たちに安らぎとなる珠玉の言葉があふれているからだ。
いくつか例を挙げよう。
「年を取ると、終わった話をしながら、追憶に浸り、過ぎた歳月を懐かしむ。『あのときが良かった』と思う正にそのときは、果たして幸せだっただろうか。若いときはつらいことが多かったはずだ。過ぎた日々はすべて美しく思えるが、実際にはいつも幸せだったわけではない」
法輪はこう書いていて、過去をなんでも美化するのは、実情にそぐわないと指摘している。
大事なのは「今このとき」であって、思い出の中で美化されていく過去に固執するのは、今の美しさを見逃すことにつながってしまう。果たして、それで幸せなのか、と法輪は問い掛けている。
■鮮やかに色づく紅葉のように
さらに、『人生の授業』から法輪の言葉を抜き出してみよう。
「過去に未練をもたず、未来を恐れず、今このときに忠実に生きれば、その人は常に人生の黄金期にいる。そうすれば、年を重ねても物悲しくなく、人生の最期の瞬間まで幸せに暮らせるだろう」
若い人であれば、この言葉の意味がまだよくつかめていないだろう。
しかし、中年以降になると、「今このときに忠実に生きれば、その人は常に人生の黄金期にいる」というフレーズにしびれてしまう。
人はいつまでも「人生の黄金期」にいたいものなのだ。
さらに、法輪は書いている。
「春に咲く花だけが美しいのか。秋によく色づいた紅葉も大変美しい」
「鮮やかに色づく紅葉のように年を重ねていけば、決して物悲しくはない」
人生にとって何が本当に大切なのか。そのことに気づかせてくれるのが『人生の授業』である。
文=康熙奉(カンヒボン)
(ロコレ提供)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
韓国・書店街も「ヒップ仏教」ブーム…「超訳 仏陀の言葉」が「若者に人気」の理由
KOREA WAVE / 2024年9月1日 14時0分
-
「一度は行ってみたい紅葉の名所」ランキング、1位は栃木県のあの観光地! - 2位京都府・京都、北海道・知床五湖
マイナビニュース / 2024年8月30日 11時42分
-
「旅は素晴らしい一瞬一瞬をかき集める、その繰り返し」韓国のベストセラー作家イ・ビョンリュル氏インタビュー
ananweb / 2024年8月29日 20時20分
-
紅葉と読書の秋を満喫 自分だけの読書スペース「紅葉図書館」
OVO [オーヴォ] / 2024年8月25日 9時15分
-
【推しの子】あかねの“限界オタク”っぷりが「最高」!有馬かなの暗い過去も明らかに…【第19話ネタバレあり反応まとめ】
アニメ!アニメ! / 2024年8月22日 10時38分
ランキング
-
1「ジャングルポケット」斉藤慎二 体調不良で活動休止発表、本人が申し入れ ぜんそく悪化で入院していた
スポニチアネックス / 2024年9月20日 20時4分
-
2「父親の野村萬斎に忖度しすぎ」TBS・野村彩也子アナの復帰も局の異例対応が物議
週刊女性PRIME / 2024年9月20日 17時0分
-
3「A.B.C―Z」塚田僚一がリハで腰を負傷「出来る活動は最大限」今後のツアーは演出を一部変更し出演
スポニチアネックス / 2024年9月20日 18時19分
-
4ジャングルポケット・斉藤慎二が当面活動休止 体調不良で
スポーツ報知 / 2024年9月20日 20時0分
-
5神田沙也加さん元恋人・前山剛久の復帰舞台、上演中止を発表「安全に上演することが難しくなった」
モデルプレス / 2024年9月20日 13時41分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください