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<Wコラム>まだ見ていない人へ! 傑作『応答せよ1997』を大推薦

Wow!Korea / 2016年7月25日 21時16分

物語がとても重層的です。高校生の男女の初恋が中心とはいえ、そこにからんでくる人たちがいいのです。

特に、チョン・ウンジが演じる女子高生シウォンの両親がひんぱんに出てきますが、この夫婦が強烈です。ずっと、言い争ってばかり。見ている人がハラハラするほどです。日本からすれば『あまりにも騒がしい』と感じるかもしれませんし、『日本も韓国も変わらない。どこでも同じ』と面白く見られるかもしれません。

主人公のシウォンはアイドルの追っかけなのですが、それを父親がすごく嫌っていて、シウォンの部屋に貼ってあるポスターを破いたり、シウォンがソウルまで追っかけをしたことを怒って娘の髪を切ったりするのです。

ドラマの中では父と娘がいがみあっていますが、結局は親子の情愛がうまく描かれていてホロリとさせられます。

■苦肉の策の新人コンビ

さらに、感激したのは兄弟愛です。シウォンに恋している男性主人公がユンジェ(ソ・イングク)なのですが、彼にはテウン(ソン・ジョンホ)という兄がいて、このテウンもシウォンのことが好きなのです。

それで兄弟の関係がちょっと難しくなるわけですが、後半に向けて兄弟がお互いを思い合う場面が本当にすばらしい。

こういった人間の情愛が重層的に描かれているのが『応答せよ1997』です。韓国ドラマというのは家族関係を大切にする場面が多いのですが、この作品もそういう意味では正統派のドラマです。

これだけの傑作がケーブルテレビで放送されたことに驚きます。シン・ウォンホ監督は、キャスティングで本当に苦労したそうです。

地上波ではなくケーブルテレビということで、希望していた俳優にことごとく断られたからです。

本当に困ってしまって、ソ・イングクとチョン・ウンジという新人の主役コンビを起用しました。

この2人が大当たり。特にチョン・ウンジは、釜山の高校にこういう女子高生がいっぱいいるんだろうなあ、と思わせるくらい演技が自然でした。

ソ・イングクにしても、無口でぶっきらぼうな釜山の典型的な男をありのままに演じていました。

■普遍的な面白さがある

2人の主人公の演技が本当にいいのです。2人はもともと歌手ですから演技はそんなに経験がない。チョン・ウンジはドラマ出演が初めてだし、ソ・イングクは『ラブレイン』でちょっとおどけた役を演じただけ。でも、2人は『応答せよ1997』で大ブレークしました。

なお、韓国の1997年のことが詳しく出てきますので、日本で見ていたら、わかりづらい部分があるでしょう。

でも、純粋にストーリーを楽しめば問題はありません。

たとえ、わからないことが出てきても、そのまま流していって、6人の高校生たちの元気な学園生活を楽しんでください。

実際に、高校生を演じている6人の演技がすごくよくて、その6人のやりとりを見ているだけでもワクワクします。それと、韓国の高校生も日本とちっとも変わらない、ということがよくわかります。

そういうところでも韓国と日本は似ているのです。韓国で社会現象を巻き起こすほどの人気を集めたドラマというのは、日本でも受けます。普遍的な面白さは韓国も日本も同じなのです。

文=康熙奉(カンヒボン)

(ロコレ提供)

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