<Wコラム>朝鮮王朝おもしろ人物列伝(貞純王后編)~思い通りに政治を牛耳った王妃
Wow!Korea / 2016年9月17日 12時31分
貞純(チョンスン)王后は、朝鮮王朝21代王・英祖(ヨンジョ)の二番目の正室となった女性だ。政治を思い通りに動かした彼女は、どのような人生を歩んだのだろうか。
■14歳の王妃
英祖の最初の正室は貞聖(チョンソン)王后であったが、彼女は英祖の息子を産むことができず、彼が側室に子供を産ませていくのを見ながら1757年に亡くなった。
貞聖王后が世を去った2年後に正室として迎えられたのが貞純王后である。彼女の実家は名門の一族だったが、生活に困っていた父によって揀擇(カンテク)と呼ばれる「王妃を決める行事」に参加させられた。とても聡明だった貞純王后は、他の候補者よりも優れた才覚を発揮して、見事に英祖の妻となったのだ。
彼女の年齢は14歳で、英祖は65歳だった。あまりにも、王と歳の離れた王妃となった貞純王后は、こう考えていたに違いない。
「王が亡くなった後に、王宮に残る自分の立場をいかに有利にするか」
その際に、王族の人間関係を見た彼女が危険因子だと判断したのが、英祖と側室の映嬪(ヨンビン)・李(イ)氏の間に生まれた荘献(チャンホン)だった。
貞純王后の父親は、官僚たちの主流派閥だった老論派(ノロンパ)の一員。その老論派から批判を受けていた荘献は、王である英祖と不仲だった。貞純王后は、その状況を見逃さず、荘献を排斥するために動いた。
彼女の役割は、荘献の素行を歪めて英祖に報告することだ。王妃になってからまだ日の浅かった貞純王后だが、彼女の報告を聞いた英祖は息子への不信感を募らせた。結局、荘献は1762年に米びつに閉じ込められて餓死してしまう。
■貞純王后にかけられた毒殺疑惑
1776年3月5日に82歳で世を去った英祖。彼の後継者として選ばれたのは、荘献の息子である祘(サン)だ。しかし、貞純王后は祘が次の王として即位することを妨害した。そのためにいろいろと策をめぐらしたが、すべて功を奏せず、1776年3月10日に祘が22代王・正祖(チョンジョ)として即位した。
正祖は父親の荘献の死に関わった者たちを処罰するが、彼にとって祖母に当たる貞純王后への対応は難しかった。朝鮮王朝では儒教を国教にしていたため「孝行」が最高の徳目になっていたからだ。この辺りのことは、ドラマ『イ・サン』で次のように描かれている。
正祖が22代王として即位した直後、大罪を犯した容疑者と見られた貞純王后は自決を図って、翌朝に寝床で倒れているところを発見される。一命を取り留めた彼女は、御前会議の場で正祖に謝辞を述べた。そんな感じで、ドラマでは貞純王后が自省を装って罪を逃れようする展開で描かれている。
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