俳優としてのチャウヌ（ASTRO）の活躍を振り返ってみる

俳優としてのチャウヌ（ASTRO）の活躍を振り返ってみる（画像提供：wowkorea）

2016年に韓国ボーイズグループ「ASTRO」のメンバーとしてデビューしたチャウヌの俳優としての活動を振り返ってみる。

彼の俳優デビューは、「ASTRO」でのデビューより前の2014年である。映画「世界で一番いとしい君へ」で子役としてデビューした。

世間で彼の名前が広まったのは、やはり2018年に放送された韓国ドラマ「私のIDはカンナム美人」ではないだろうか。美容整形によって美しさを買った主人公ミレの成長を描く、青春ラブストーリーである。この作品でウヌはミレの中学の同級生であり、同じ大学の同期として再会したト・ギョンソク役を演じた。WEB漫画が原作ということもあり、キャスティングに注目が集まっていたが、原作からそのまま出てきたようなウヌの顔立ちが話題となった。

翌年には韓国ドラマ「新米史官ク・ヘリョン」に出演し、罷免されたイ・ギョム王の長男であり、王位継承序列第2位の大君でジンの弟であるイ・リム役を演じた。宮殿に閉じ込められながらも、女性に大人気の恋愛小説家として密かに活動しているというギャップのある役を演じた。同年の年末に行われた「MBC演技大賞」では、この作品で「優秀賞（水木ドラマ部門）」「『最高の1分』カップル賞」を受賞し、彼の演技への評価もさらに高まったことがわかる。

2020年に放送開始された韓国ドラマ「女神降臨」では、容姿のコンプレックスをメイクでカバーし通称「女神」に変身した女子高生ジュギョンの同級生スホ役として出演。原作のWEB漫画が韓国のみならず世界で大人気であったこともあり、日本でもドラマ制作の発表前から視聴者によるキャスティング予想が飛び交っていた。原作でも大人気のキャラクターであったスホは、発表前から「ウヌにしか見えない」とファンのコメントが後を絶たず、実際にウヌがキャスティングされドラマの放送を見た時、原作とのシンクロ率に驚いた人は私だけではないだろう。

そして彼の最新作は、今年12月に放送予定の韓国ドラマ「アイルランド」である。撮影は既に終了しており、日本ではAmazonプライム・ビデオを通じて配信予定である。今作は同名のWEB漫画が原作で、世界を滅ぼそうとする悪に対抗して戦わなければならない運命を持つ人物たちの旅を描いたファンタジードラマである。ウヌは生命を守り悪を浄化する能力をもっていながら、暗い過去を抱くカトリック司祭ヨハンという難しい役を演じる。これまでの彼の作品を見ると、自身のきれいな顔立ちを前面に引き立たせた役を演じてきたように思う。もちろん、それが彼の魅力の1つでもあるが「彼の演技力」という部分にあまりフォーカスが当てられずにいた。今作の「アイルランド」では、その役の精神性をどのように演じるのかが鍵になるように思える。年末になるのを待ちながら、彼の演技に期待したい。