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<W解説>2030年万博招致戦が最終盤、自ら総力戦に乗り出した韓国・尹大統領

Wow!Korea / 2023年9月22日 11時28分

<W解説>2030年万博招致戦が最終盤、自ら総力戦に乗り出した韓国・尹大統領

韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領が、2030年万博の南部・釜山への招致実現のため、最終盤での総力戦を繰り広げている。国連総会への出席のため、米ニューヨークを訪れている尹大統領は、滞在中、各国との首脳会談をこなしており、18日(現地時間)の初日だけでも9か国の首脳に会った。釜山の魅力を紹介しながら釜山万博への支持を要請した。

万博は会場の規模やテーマなどから、主に登録博覧会(登録博)と認定博覧会(認定博)の2つに分かれる。1988年の国際博覧会条約改正(1996年発効)以前は一般博と特別博に区分されていた。最大規模の万博である登録博は、1995年以降は5年ごとに開催される。一方、認定博は登録博の間に開かれる、比較的小規模な博覧会。開催期間は登録博が6週間以上6カ月以内、認定博は3週間以上3カ月以内と定められている。

韓国は1993年にテジョン(大田)国際博覧会(特別博)、2012年にヨス(麗水)国際博覧会(認定博)を開いているが、登録博の開催はこれまで一度もなく、それだけに釜山万博の開催実現は悲願でもある。

釜山市は一昨年6月、2030年の万博招致に正式に立候補を表明し、万博の招致申請書を博覧会国際事務局(BIE)に提出した。テーマは「世界の大転換、より良い未来に向けた航海」。未来のパラダイムシフトに向けたグローバルなビジョンを提示するとしている。

韓国は釜山での万博開催実現に向け、これまで官民あげての総力戦を展開してきた。政府は企業や公共機関、自治体と協力し、BIE加盟国を対象とした招致活動を強化。韓国のLGやサムスン、SK、現代自動車など、韓国を代表する企業で構成するタスクフォース(TF)が招致活動を進めてきた。

招致に向け、広報活動をさらに強化しようと、招致委員会は昨年、世界的な人気を誇る韓国の男性アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」を釜山万博広報大使に委嘱。「BTS」はその活動の一環として昨年10月、釜山でコンサート「BTS Yet to Come in BUSAN」を開催した。

今年4月にはBIEの調査団が釜山に視察に訪れた。調査団は万博会場予定地の釜山港北港を見て回ったほか、展示館の造成や宿泊施設の準備計画、会場へのアクセスなどに関して、市の関係者、専門家からの詳細な説明を受けた。また、釜山万博の全体像をイメージできるジオラマや3D映像も鑑賞した。

釜山万博開催を主要国政課題の一つに掲げている尹大統領は、今年6月のBIE総会で招致に向けたプレゼンテーションを行った。尹大統領は演説で、「韓国は最高の万博に向け投資してきた」とした上で、「中央政府や地方政府、企業、市民、全政党、そして世界各国の750万の在外同胞が心を一つにして釜山万博を熱望している」と訴えた。また、1993年のテジョン(大田)国際博覧会、2012年のヨス(麗水)国際博覧会の開催について言及し、「韓国は既に十分な経験を蓄積した。1988年のソウル夏季オリンピック、2018年のピョンチャン(平昌)冬季オリンピックのようなメガイベントを開催した国だ」と強調した。

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