“大ヒット”「私の夫と結婚して」、BoAの登場以降“ドロドロ愛憎”ドラマになってしまった?…原作通りに描く難しさ
Wow!Korea / 2024年2月19日 20時32分
だが、「私の夫と結婚して」でBoAのキャラクターは、単純に悪女だ。第14話でオ・ユラは、カン・ジウォンを殺害しようとして失敗したチョン・マンシク(ムン・ジョンデ扮)とペ・ヒスク(イ・ジョンウン扮)を密航させようとしたが、突然2人を殺害することに決め、「私、人が死ぬところ初めて見た」と話す。
BoAは、死を前にした彼らを見ても、むしろ笑いを浮かべるオ・ユラのソシオパス的な一面を、狂気が立ちこめたまなざしで演じた。元婚約者を奪うために人を密航させ、拉致・殺害まで指示するが、狂気という言葉以外には、何なのかを把握しにくい。ここに、元婚約者ユ・ジヒョクはなす術がない。
BoAのキャラクターは、ドロドロドラマだった「ペントハウス」に登場しても、少しも違和感なく、すぐに打ち解けて交ぜられるキャラクターだ。
BoAが、このように悪いだけのキャラクターを演じる時は、演技がキャラクターに埋もれてしまう。演技が上手なのか、そうでないのか分かりにくい。そのため、BoAにはキャラクターの可能性の問題と演技力、その上ビジュアル(オーバーリップ)などに対する議論まで言われるようになった。
むしろ、ラブコメの女王でもあるヒロインのパク・ミニョンが、序盤と雰囲気が非常に違うドロドロ的状況にも、演技で適応力を見せているのが不思議なくらいだ。
パク・ミニョンは、心温まるヒーリングロマンスドラマJTBC「天気がよければ会いにゆきます」にも似合うし、ますます残酷になっていく「私の夫と結婚して」の後半のドロドロ的状況にも似合う。パク・ミニョンは、対極なドラマにも幅広く起用されるスペクトルが広い女優だ。
またイ・イギョンは、ヒロインを苦しめる加害者であり悪役だが、とても情けなくて非難を思いのほか受けることになり、表と裏が違うソン・ハユンは今回のドラマで最高の受益者だ。
もちろん不倫や復讐ドラマの叙事を込めた「私の夫と結婚して」が、パク・ミンファンとチョン・スミンが結婚後には刺激的なコードを植えずには、叙事を持っていきにくい力がある。
そのため、原作のWebコミックをほとんどそのまま描く方法を選んだものと思われる。しかし、Webコミックというジャンル形式は、そのままでも良いが、映像コンテンツに似合うためには、ある程度の脚色が必要だ。それで破滅者発生という“復讐ミッション完遂”に劣らず“新しい人生設計”というジャンル的活用にも、気を使わなければならない。それでこそ、ドラマ離れは起きないというわけだ。
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