1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

源泉の水位低下続く嬉野温泉、節湯対策が奏功し昨年より回復…くみ上げ量などのルール作り検討

読売新聞 / 2025年12月23日 9時52分

【地図】佐賀県

 源泉の水位低下が問題となった佐賀県嬉野市の嬉野温泉で、源泉の水位が10月の月平均で昨年より約3メートル回復したことがわかった。節湯対策が奏功しており、市は今年度中にも、源泉のくみ上げ量などのルール作りを検討している。(立山芽衣)

 「日本三大美肌の湯」として知られる嬉野温泉は、2022年9月の西九州新幹線開業で新駅「嬉野温泉駅」が設置され、観光客が増加した。市によると、24年の観光客数は、データが残る00年以降で最多の243万人だった。くみ上げる湯量が増え、市所有の源泉の水位は今年1月、月平均で20年1月と比べて約8メートル低くなった。

 29の旅館・ホテルでつくる嬉野温泉旅館組合は今年1月から、深夜帯に客室の温泉を出しっ放しにしないように利用客に呼びかけ、旅館によって一時、日帰り入浴を取りやめるなど対策を講じた。市の源泉水位は、10月の月平均で、昨年より約3メートル上昇。11月も昨年より水位が高い状況が続いた。

 市は、源泉保護のためのルール作りを検討している。対象は、市を含めた市内12の源泉所有者で、1日の最大くみ上げ量は、嬉野温泉全体で適正とされている2500トンを目安としたい考えだ。

 公益財団法人中央温泉研究所(東京)の大塚晃弘・統括主任研究員によると、嬉野温泉は地下で一つの湯だまりとなっていて、1か所で大幅にくみ上げれば他の源泉にも影響するという。大塚統括主任研究員は「源泉所有者だけでなく、旅館も温泉の使い方を考えれば、資源保全の意識は高まる」と指摘している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください