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結成7年「にゃんこスター」初の単独ライブが盛況 空を飛んだアンゴラ村長「決勝に行かないと」復活誓う

よろず~ニュース / 2024年6月6日 6時50分

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都内で初の単独ライブを行った「にゃんこスター」のスーパー3助(左)とアンゴラ村長

 お笑いコンビ「にゃんこスター」が5日、都内の座・高円寺2で、結成7年にして初の単独ライブ「飛拳」を開催した。スーパー3助、アンゴラ村長は「リズムなわとび」に続く代表ネタの確立、キングオブコント決勝返り咲きを目標に掲げた。

 二人は2017年5月のコンビ結成から5カ月で「キングオブコント2017」の決勝に進出し、準優勝。大塚愛の人気曲「さくらんぼ」に合わせてなわとびを跳び、踊るコントで一躍注目を集めた。スーパー3助とアンゴラ村長が交際中であることも話題となったが、20年2月に破局が公表された。

 約260人のキャパがほぼ満席となった会場。大ブレークに導いた「リズムなわとび」のネタからスタート。なわとびを放り投げるアンゴラ村長に、スーパー3助が高音シャウトで「跳ばない~!」とツッコむお馴染みのネタが繰り広げられた。2本目以降は過去75本のネタから厳選し、再構築されたコントを中心に舞台が進行。最初のネタ、エンディングではアンゴラ村長がワイヤーで吊され、跳ばない女が空を飛ぶ演出で会場を沸かせた。アンゴラ村長は「7年前に訳の分からないままテレビに出させてもらって、すごく叩かれたり、いろんなことを言われて、気になってしまった。もうダメだと思った時、ライブで好きなネタをして、笑ってもらうのが楽しかった。単独ライブができてうれしい」と、感謝を口にした。

 2019年から毎月のように新ネタライブを展開してきた。80人キャパの会場で、当日に30人にキャンセルされるなどの苦い経験があり、単独ライブには踏み切れなかったという。スーパー3助は「一般の方からは『解散していないんですか?』と必ず質問されます。新作ライブをしても、ネタを作っていることにはならないと気付きました。お客さんが入らなくても、単独ライブをしたくなった」と決意。ネタを作り続けている。そのことをアピールしたかった

 ライブを終えたアンゴラ村長は「感無量です。にゃんこスターはどういうものか分かった上で、7年たってできたことが良かった」と感慨を口にした。スーパー3助は「付き合ってはいたけれど、僕らは小学生の頃からの友達でもないし、一緒にネタを考えるわけでもない複雑な関係。にゃんこスターにはネタがあるんだぞ、ということをどうしても知ってほしかった」と、コンビへの愛着を語った。

 チケットの売れ行きは当初、苦戦した。開催近くになって一気に上昇。期せずしてアンゴラ村長のデジタル写真集発売が話題となったが、スーパー3助が「あまり関係なかったように思います」と話すように、お笑いファンが大半を占めた雰囲気だった。

【次ページ】二人の関係性、番組での悔しい出来事とは

 ネタはそれぞれが単独に作成する。今ライブでの割合は半々。二人の関係性について、アンゴラ村長が「声がいいので、いいトランペットを持っているような感じ。うまく利用して、ネタを面白くしたい。そんな関係ですかね」と話せば、スーパー3助は「アンゴラ村長のネタはめちゃくちゃポップ。テレビでやるならアンゴラ村長の方なんですけど、僕はテレビとか関係なしに、何か新しいお笑いを見つけたいタイプ。アンゴラ村長がポップなネタを書いてくれているおかげで、僕が好き勝手できています。アンゴラ村長には僕の声を利用してもらって、僕はアンゴラ村長のポップさを利用している。いい関係性なのかな」と語った。この日はポップさが際立つアンゴラ村長のネタ、悪ノリ寸前のスーパー3助によるパロディネタが展開。交際は解消しても、仕事のパートナーとしては悪くない状態のようだ。

 スーパー3助は「もう1回キングオブコントの決勝に行きたい。単独ライブもそのためだけにやっています。アンゴラ村長とはケンカもしますけど、目的はお互いに同じ」と大舞台への返り咲きに意欲を燃やす。「なわとびのネタがすごく強い。ありがたいですけど、自分たちに鎖が付いているよう。なわとびのネタはずっとやっていくでしょうけれど、もう1本強いネタを見せたい。そのためには賞レースで上に行かないと」と続けた。

 リズムなわとびに続く代表ネタの確立は、アンゴラ村長も強く意識する。「お笑いファンではない方が多い営業でも、なわとび以外のネタで盛り上がることは多い。新しいネタでも通用すると思っています。それを形にしたい」と誓った。ある番組に出演した際、なわとびネタのオファーを受けた。ところが本番では「にゃんこスターが新ネタを披露」と振られた上で、なわとびネタを繰り出し「それしかないんか~い」とオチをつけられる演出に直面。腹が立った。「他にありますよ、と言っても仕方ないから、これしかありません、という顔をしますけど、本当は『覚えていろよ』と思っています。『ないんか~い』って簡単じゃないですか。そうならないために頑張っているのに。でも(賞レース)決勝に行かないと、世間の人はそう思いますよね」と、悔しそうに語った。

 キングオブコント決勝、リズムなわとびに続く代表ネタの確立という目標が、独自の世界観を持つ二人をつなぎ合わせている。スーパー3助は「僕たちはネタでつながっている感じ。キングオブコントがなかったら、解散していたかもしれません。方向性が違いすぎるので」と、感慨深げに語った。単独ライブは著作権の問題が懸念されるが、配信を目指す予定だという。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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