「お客様センターに電話してやった」「役所はなってない」加齢で"カスハラ化"した父のトラブルが話題
よろず~ニュース / 2024年6月15日 12時20分
![「お客様センターに電話してやった」「役所はなってない」加齢で"カスハラ化"した父のトラブルが話題](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/yorozoonews/yorozoonews_15305739_0-small.jpg)
高齢者のカスハラ化…他人事ではない問題です
加齢にともなう高齢者の"カスハラ化"がSNS上で大きな注目を集めている。
「純粋培養のカスハラオヤジになりつつある父をどうすればいいのか悩んでいる」
と自身の家族の例を紹介したのは人材系企業勤務のしぶやさん(@wormamaantenna)。
年代や加齢のせいか、大企業で勤め上げた経歴のせいか、男尊女卑や年下を見下すといった傾向が強く、近年ほうぼうでカスタマーハラスメント(悪質なクレーム行為)やトラブルを起こしてしまっているというしぶやさんの父。高齢化社会ならではの身につまされるこのエピソードに、SNSユーザー達からは
「これは……無理よりの無理ですね…。一番の要因が本人に問題意識がなく困っていない事ですね。通常の認知機能であっても問題意識がないのに他人によって変化を促すのは難しい。加齢による思考の硬直化も」
「辛いね。お父様、少しでも機嫌良くすごせる時間があるとよいですね。年取っていても若い人から学んで少し変われることもあります...何か趣味や健康づくりなどを通して、そういった機会があるとよいです」など数々の共感の声が寄せられている。しぶやさんに話を聞いた。
ーーお父様のお人柄についてお聞かせください。
しぶや:70代半ばです。元々そんなに話す人ではなく、口数は少ないです。その上あまり褒めるようなことはなく、普段から小言が多いなという印象でした。私も幼いころから部活や進路などでお小言ばかりもらっていたので、思春期はそんなに仲良しではなかったです。私が仕事をするようになってからは、父の仕事の大変さもわかるようになり、関係性は悪くはないですね。たまにLINEもします。
ーーお父様の変化に気付いたきっかけをお聞かせください。
しぶや:実家に顔を出すたびに、他人に対する愚痴を聞かされるようになったんです。「auのお客様センターに電話してやった」とか「マイナンバーカードのやり方がわからないから質問したのに役所はなってない」とか。小言は多い人ですけど、それは家族に対してだけで、今まではよそのことを言うことはなかったんですね。父の会社の話を聞いたこともほとんどなかったくらいですし。
最初は「お父さん、わからないことがあれば私に連絡してよ」と言っていたんですが、次第に偉そうに「俺が説教してやったんだ」と話すようになったので、これは良くないなと。
ーーお父様の変化に対するご家族の反応は?
しぶや:父は口を開けば愚痴を言うタイプの人なので、家族も最初はあんまり気にしてなかったです。「またか」という感じ。でもだんだん「そんなどうでもいいことでよそ様に突っかかってるわけ!?」となり、遠方にいる兄弟もまめに父に連絡するようになりました。あとは物を片付けられないとか、ちょっと注意しただけで急に怒鳴るとか、認知症の入口に差し掛かっているなと思うことが増えたので、病状や支援機関など今後の対策を考えるための下調べを始めています。
思い返すと70歳で仕事を辞め、家にこもるようになってからますます愚痴が多くなったなと。同居している母とは仲が悪くてほとんど会話がないので、仕事を辞めて人との関わりがなくなってしまったと思うんです。カスハラも、父本人はコミュニケーションのつもりなのかもしれないと。なので、私含めきょうだいもなるべく実家に顔を出したり、ちょっとした頼みごとをしたり、交流を増やすようにしています。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
しぶや:似たような高齢男性の話がたくさん集まってきていて、うちだけではないんだと思いました。問題なのは、こういう高齢男性が本当に多いということ。高齢女性にもカスハラする人はいますけど、高齢男性に比べると圧倒的に事例が少ない。時代背景は確実に影響しているんじゃないかなと思います。
ただ、今からそこを修正するというのは本当に難しいことなので、支える側が相手の背景を考慮してサポートしていかないとうまくいかないなとも思います。うちの父も老人扱いすると怒ってしまうので、こちらが「教えてあげる」スタンスだとケンカになってしまいました。今も試行錯誤していますが、似たような方がいて励みになります。
◇ ◇
対人トラブルを伴うほどの性格の変化には認知症が関係している可能性がある。厚生労働省のホームぺージ「認知症に関する相談先」では、家族に認知症の疑いがある場合の相談先を紹介している。もししぶやさんと同じような悩みを抱える方がいれば、ぜひ参考にしていただきたい。
(よろず~ニュース特約・中将タカノリ)
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