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大河『光る君へ』本当は怖い『竹取物語』実は愛の物語ではなかった!? 識者が語る

よろず~ニュース / 2024年7月29日 12時10分

大河『光る君へ』本当は怖い『竹取物語』実は愛の物語ではなかった!? 識者が語る

画像はイメージです(osame/stock.adobe.com)

 NHK大河ドラマ「光る君へ」第29回「母として」では、紫式部(吉高由里子)が幼い娘の賢子に『竹取物語』を読み聞かせる場面が描かれました。紫式部はその著書『源氏物語』の中で『竹取物語』のことを「物語の出で来はじめの祖」と書いています。「作り物語の最初の作品」という意味です(竹取物語は平安時代前期の成立と考えられ、作者は不明)。

 我々も学校の古典の授業で『竹取物語』を教えられてきましたので、馴染み深い作品ではあるのですが、実はこの作品、よくよく読んでみると「恐ろしい内容」を含んでいるのではないでしょうか。

 話の始めはご存知のように、竹取の翁という者が竹の中から3寸ほどの小さな女の子を発見し、家で育てることになります。女の子を発見してからというもの、翁は竹を取りに行くと黄金が入っている竹を見つけることが増え、翁夫婦は富裕になっていきました。そして、不思議なことに拾ってきた女の子(なよ竹のかぐや姫)は3カ月ほどで妙齢の女性となるのです。その美しさは、この世のものとも思われないものでした。

 絶世の美女を我が者にしたいと高貴な者も貧しい者も、翁の邸に押しかけます。ある者などは、闇夜の中、垣根に穴を開けたり、あちらこちらから、かぐや姫を一目見ようと懸命になるのです。これなどは完全に、今風に言えば、ストーカー(特定人物への待ち伏せ、付き纏いなどをする人)でしょう。『竹取物語』によると、この事があってから、前述のような行為を「夜這い」と言うようになったとあります。

 竹取の翁はかぐや姫を見つけるまでは、慎ましい生活を送っていたと思うのですが、姫を発見後は富裕となり、大宴会を開いたりしました。その時、男子を大勢招き寄せて酒宴を催したので、それが先述のストーカー行為に繋がったものと推測されます。

 公達(上流貴族の子弟)までもが、姫の邸の周辺で朝夕暮らしたというから、相当なものです。諦めの良い人は、すぐに来なくなったようですが、その中でも「色好みといはるる」5人の公達が執拗に昼夜と言わず、通ってきたのでした。このように見てくると『竹取物語』はストーカーの執念のお話でもあるのです。

(歴史学者・濱田 浩一郎)

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