ジャイアント白田「遺伝しましたね」10歳娘にフードファイターの資質、複雑な親心も「なりたいなら応援します」
よろず~ニュース / 2024年10月7日 7時30分
ジャイアント白田
フードファイターとして2000年代前半に一時代を築いたジャイアント白田がこのほど、よろず~ニュースのインタビューに応じた。時間や心身にかかる負担、念願だった飲食店オープンのため、2007年に引退。その後はタレント活動をしながら、大阪で串カツ店「串カツ しろたや」を経営している。まな娘へや串カツに対する思い、これからの目標などを語った。
もともと飲食店を経営する夢は持っていた。当初は都内で始める予定で物件も見つかったが、諸事情で断念することに。どうしようかと悩んでいたところ、2008年に大阪・道頓堀で期間限定のうどん店をプロデュースしていた縁で、道頓堀にある中座くいだおれビルの物件を紹介され、2009年7月に1号店をオープンした(現在はビルのリニューアル工事に伴い休業中で2025年春再開予定、難波の2号店「南海通り店」は営業中)。
最初は串カツ店を開業するつもりはなかった。「ビル自体が大阪名物グルメビルみたいなコンセプトで…。たこ焼き、お好み焼き(の店)は決まっていて、串カツがまだ決まっていなかったんです」。客単価2000円程度の串カツ店を食べ歩き、「いろいろ食べ歩いてく中で『僕だったらもっとこうするのにな』『ここはこういう風がいいな』とか。いけそうだなと」。手応えをつかみ、何百回と試作、試食を繰り返して出店した。
これまでも数多くの店を食べ歩いた。「30歳までに飲食店をやるみたいなことを言っていて、大学卒業後も調理師学校に行って、大食いで稼いだ賞金を使って、散々食べ歩きましたから」。1年間で使ったお金が1000万円。「味覚とか飲食店で出す料理、価格帯…。自分の中でいろいろ経験値を蓄積して、その経験値を元に体現したのが『しろたや』のレシピというイメージです」。味には自信を持っている。
オープン当初は苦労した。「正直、なめていたというか…。場所も場所でいいところですし、自分で言うのアレですけど、知名度も今より断然ありましたし、白田がやっている店ってなったら、放っておいても流行るやろうみたいな」。広告などのPR戦略、客単価とメニュー構成を見直すなど、試行錯誤しながら、徐々に軌道に乗ってきた。
客層にも変化が生まれた。オープン当初は白田目当てがほとんどだったが、最近は白田目当てが3割、店のファンが7割だという。「タレントの店ではなくて、本当に飲食店として地に足をつけたかったので。思い描いていたビジョンにたどり着いたかなって、感じですね」。本物の串カツ店としての認知度が高まってきた。
引退後もバラエティー番組などに出演していても、店のPRとしては考えていない。「SNSなどの口コミの時代じゃないですか。ここなら大阪観光の人がメインターゲットになるので、串カツでウチを選んでくれて、本場の串カツはめっちゃおいしいとか、白田もいるし、接客もいいとかね。当たり前のことをやるだけで、お客さんがネットの口コミとかで書いて、それが集客につながっている」。地道に真摯に商売を続ける事が、信頼を得ることになってくる。
「串カツ しろたや」の公式インスタグラムで情報提供をしているが、店のスタッフが更新している。白田個人は最近、SNSはやらないという。「マメじゃないので、三日坊主でやらなくなりそうで。そうなったら、SNSをやっていると思って、見に来る人を裏切るというか、やってねえじゃんてなっちゃうので、だったら、最初からやらない方がいい」。SNSではさまざまな書き込みがあるが、そういうのは全く見ない。「顔も見えていない匿名の人。どこの誰か分からない人に、とやかく言われても、僕の人生に何も影響がないじゃないですか」。以前、ブログで炎上したこともあったことも理由のひとつに挙げた。「こんなことを言ったら炎上するとか、気を遣っている自分が気持ち悪いです。だったら、一生懸命に商売をやっている方が楽しいし、自分のこれからの未来のためにもなるので」。周囲の雑音は極力避けている。
経営者、タレント活動など多忙な日々を送るなか、楽しみは10歳の一人娘と遊ぶこと。「甘いっすね。『パパ、これ買って』で断ったことは一度もないです」とデレデレ。娘にもフードファイターとしての資質はあるとみている。「食欲旺盛で。まさに遺伝しましたね。僕も小さい頃って、おなかいっぱいになる感覚がないというか。親から決まった量を出されるぐらいしか、食べ物がないので」。自分と似ている部分があるようだ。
娘が大食いタレント、フードファイターになりたいと言えば、複雑な気持ちを抱えながら送り出すつもりでいる。「『私も大食いに出られるかな?』みたいなことを、たまにふざけて言うんですけどね。もし、なりたいと言ったら『やめた方がいいよ』、『そんなのやらないでよ』と言うとは思いますけど、いざなったらなったで応援はします。テレビ的にも面白いですからね」。ジャイアント白田の娘となれば、当然、注目度は高くなる。ただ、自身の経験も踏まえ「危険なこともあるので」と親心ものぞかせた。
今後の目標は大阪名物の串カツをアピールすることだ。「一番大切にしているのは、うちに来たら正真正銘、大阪の串カツはこれだ!というのを広めて、大阪の串カツという食文化を守るために頑張りたいなと」。飲食店オーナーとしてのプライドが垣間見えた。
◆ジャイアント白田(本名・白田信幸=しろた・のぶゆき)1979年4月20日生まれ、45歳。栃木県出身。フードファイターとしてテレビの大食い番組などに数多く出演。2007年9月にフードファイター引退後もタレントとして活動。現在は実業家として大阪で串カツ専門店「串カツ しろたや」を経営している。
(よろず~ニュース・中江 寿)
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