15年続く理由は「諦め」と「尊敬」才色兼備&マッチョの異色女性お笑いコンビ・アルミカン
よろず~ニュース / 2024年10月22日 12時0分
アルミカンの赤阪侑子(左)と高橋沙織(撮影・石井剣太郎)
松竹芸能の女性お笑いコンビ「アルミカン」の高橋沙織(36)と赤阪侑子(41)がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。12月6日に大阪・扇町キューブCUBE01で結成15周年記念の単独ライブ「桃栗三年柿八年アルミカン十五年」を開催。最近はコンビとしてだけではなく、それぞれピンでの活躍も多くなった。コンビが長く続く理由や将来像などについて語った。
出場資格がある賞レースは積極的に参加している。女芸人ナンバー1決定戦「THE W」では2017年の第1回で準決勝に進出したこともある。赤阪は「(優勝したい気持ちは)めちゃくちゃあります」と賞レースに対する強い思いを明かすが、高橋は気持ちに変化が生まれた。「とにかくボケ数を増やして、何分までにナンボくらいボケてみたいな」と最初は必死で賞レース向けのネタを考えていたが、「10年を超えて出られるのが限られてきて、もうそれをちょっと考えるのはやめようと。そう思ってからはすごく気持ちが楽になって、伸び伸びとネタを考えられるようになりました」と振り返った。「(賞レースで)一喜一憂して自信がなくなったりしちゃうよりは、お客さんが笑ってくれる漫才や、自分らがやりたいコントをしていきないなと思っています」と、自分たちが面白いと思うネタを追求していく。
SNSでも積極的に発信する2人。ポジティブな意見だけでなく、ネガティブな声をあるが、高橋は気にしないという。才色兼備がセールスポイントで、博学を生かしてクイズ番組にも出演。「可愛すぎる芸人」の見出しでネット記事になったことがあり、「『どこが可愛すぎるねん』ってめちゃくちゃ来たんですよ。でも、そういうのを面白がってネタにしようみたいな。何でも面白がれるのが芸人の特権だと思うので、そこを同じテンションでちょっとイラッとしてしまうと、自分の負けやと思うので」と前向きにとらえる。
一方の赤阪は温かい声援に驚いている。周囲からの勧めや高橋の結婚を機に「何かやらねば」と始めたボディビル。出場した大会の結果も投稿している。「ボディビルをやり始めて、めちゃくちゃ応援してもらえるようになって。大会で4人中4位になっても『いや、結構絞れている』みたいな。全然、けなされなくなって、逆にびっくりしているくらいです」と話した。
最近では「尼神インター」、「ハイツ友の会」など女性人気お笑いコンビの解散などもあるなか、15年続けている。高橋は「気持ちは分かります。自分の働きが相手にもダイレクトに伝わることってなかなかないじゃないですか。やりたいこともお互いに合わせないといけないし。でも、解散しなくても好きなことはできると思いますけど」と共感する部分もある。「女性は難しいと思いますよ。結婚とか恋愛とか。コンビで差がつくのも女性の方があると思います。その辺の感覚が私たちは変なので。そうじゃないと続かないと思いますね」。お互いにピンでの活動に関しては、フィールドが全く違うので、気にはならないようだ。
コンビが長続きする秘訣とは。高橋は「相手をどうこうしようと思わないことですね。いい意味で諦めて、いい意味で尊敬して、自分ができないことをやってもらう、くらいの気持ちでいるとやっていけると思います」と言えば、赤阪は「相手を尊敬する。むかつくこともありますけど」とジョークを交えて語った。
将来像について高橋は「15年でやっと唯一無二になってきているような気がするんで。頭脳派と体力派で、お互いに特技も増えているので。関東に行ってドカンと売れるという夢も捨ててはいないですけど、関西で見てない日はないみたいな。そういう意味ではタイプは全く同じではないですけど、やすとも(海原やすよ・ともよ)さんとか、憧れの存在ですね。身近な先輩でしたら、チキチキジョニーさん、パピヨンズさん。パワフルですし、そういう存在でありたいす」と思い描く。
赤阪は「ネタが面白いとあんまり言ってもらえていないのが悔しくて、ネタも面白いって印象づけたいので、『THE W』を取るのと、大阪のボディビル大会で優勝したいですね」とコンビとしても個人としてもタイトル獲得を宣言した。
◆アルミカン 松竹芸能養成所で同期だった高橋沙織と赤阪侑子が2009年10月に結成。コント、漫才を中心に舞台、テレビ、ラジオなどで活動。高橋は2022年にパイロットと結婚。博学を生かしてクイズ番組などにも出演。赤阪は妖怪のガジロウと容姿が似ている事から2022年「兵庫県福崎町のふるさと大使」に任命された。マッチョに目覚め、2023年からはボディビル大会に参加。
(よろず~ニュース・中江 寿)
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