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なぜ?オオサンショウウオがプールに150体大集合!歩く姿に癒される人続出も 背景には深刻な外来種問題

よろず~ニュース / 2024年12月13日 7時10分

なぜ?オオサンショウウオがプールに150体大集合!歩く姿に癒される人続出も 背景には深刻な外来種問題

オオサンショウウオ(Martin/stock.adobe.com)

大量のオオサンショウウオがヨチヨチ歩く動画が話題になっている。動画には巨大なサンショウウオが小さい手で頑張って地面を押し進む姿が。

投稿したのは、生き物系YouTuberのマーシーさん。絶滅危惧Ⅱ類に分類される貴重なはずのオオサンショウウオが大量に生息する、この場所は一体どこなのか。マーシーさんに詳しく聞いてみた。

ーーこの施設はどこですか?

マーシー:名張市郷土資料館のプールです。名張市内の川で捕獲されたオオサンショウウオが150体飼育されています。これら全てが、実は日本固有のオオサンショウウオと、中国原産の外来種、チュウゴクオオサンショウオの交雑種であることがDNA鑑定で確定した個体。交雑が日本固有種減少の原因となっていて、今年7月から特定外来生物にも指定されました。この数から、交雑種の増加の深刻さが分かります。この施設では環境省のみなさんがDNA鑑定をし、純粋なオオサンショウウオは川に返し、交雑種が確定した個体のみ自然界から隔離し飼育する活動をしています。

交雑種が確定すると触れるのですが、ぷにぷに、もちもち柔らかい触り心地でした。後ろ足の指は5本なんですが、前足の指は4本なのが不思議です。150個体あつまる光景なんて滅多にみることができません。まさにオオサンショウウオパラダイスでした。

ーーオオサンショウウオの生態は?

マーシー:生息域は、岐阜県より西の近畿中国地方に多く、四国と九州の一部。世界最大の両生類と言われていて、大きさは飼育下だと1m50cmほどになることもありますが野生だと60cm~80cmが多いです。寿命は飼育下では60年くらい。人間より寿命が長い可能性もあるくらい長生きです。

また3000万年前からほぼ同じ姿なため、生きた化石と呼ばれています。再生能力も高くて、半分にされても生きているからからハンザキと呼ばれている説もあるんですよ。実際はそれほどでもないですが、千切れた尾や指は再生できると言われています。属性てんこ盛りの生き物ですよね。

ーー交雑種と固有種の違いは?

マーシー:色の違いやイボの数や大きさなどが多少あるのですが、確実に見分けるのは不可能でDNA鑑定が必須です。現在の野外にいるのは、在来のオオサンショウウオと、中国由来のオオサンショウウオ、その二つが交雑したものの3種類が生息しています。もし発見した場合は決して触らず、行政の文化財務局に連絡してください。

  ◇  ◇

ポストには「一度会ってみたい」「かわいい動き!」「ゴジラ第二形態みたい」など日本人の反響の他、海外からも「なんて美しく平たい生き物。両手で同時に頭を撫でてあげたい」「自然保護活動家が、オオサンショウウオをずっと長く残してくれることを願う」などの声が集まった。世界的に愛される生き物オオサンショウウオが種を保ち、幸せに暮らせる未来の到来を願って止まない。

(よろず~ニュース特約・ゆきほ)

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