1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

寒い→水分摂取が減少→血行障害…“魔のサイクル”に注意を 便秘から痔になってしまうことも 医師が語る

よろず~ニュース / 2025年1月6日 11時0分

寒い→水分摂取が減少→血行障害…“魔のサイクル”に注意を 便秘から痔になってしまうことも 医師が語る

画像はイメージです(KMPZZZ/stock.adobe.com)

 寒くなると水分の摂取が少なり、血行障害が起きやすくなります。そこで、起きやすいのが便秘、痔の増悪です。

 便秘の原因は、水分摂取の減少だけではありませんが、今の季節には便秘が増悪する人がたくさんいらっしゃいます。お白湯など人肌程度の水分を適宜摂取することをお勧めします。冷たい飲み物は胃腸の動きが悪くなることがあります。内蔵を冷やすことは避けた方が賢明です。

 便秘が増悪すると様々な症状がでます。その一つが痔の悪化です。痔には、外痔核、内痔核、裂肛(切れ痔)の3種類があります。

 肛門には歯状線という境界線があり、歯状線より外側に出来る痔が外痔核、内側に出来るのが内痔核です。外痔核、内痔核は血流支配が異なっており治療法が違います。病院により、治療法が違いますのでここでは主に当院で行っている治療を紹介します。排便の度に脱出する、出血する、痛みが強くて日常生活が送れないなどの重篤なものは、手術療法を選択します。

 外痔核は基本的に切除します。血栓性外痔核などの小さな血豆が出来ている程度の外痔核は、小さく切開をして中の血栓と取り除くことで症状が緩和するので最小限の手術にとどめます。

 内痔核でひどい脱出、出血するタイプ(いぼ痔)は、基本的に手術ですが、昔のように入院して切除することは、ほとんどありません。現在は、特殊な薬液を使用して痔を固めてしまう硬化療法という治療があります。日帰りで手術ができて、効果は抜群です。合併症もほとんどありません。

 切れ痔に関しては、腹圧をかけて排便をする習慣を改善しないと治癒しません。便秘の改善とともに、意識改革が必要なのです。硬くて太い便だけが切れ痔の原因ではなく、オナラでも切れ痔になるので要注意です。軽症の痔疾患は、内服と軟膏で治癒します。

 痔だと思っていても大腸がんなどの違う病気が隠れていたりすることもあるので病院での診察は大切です。

◆谷光利昭 兵庫県伊丹市・たにみつ内科院長。外科医時代を経て、06年に同医院開院。診察は内科、外科、胃腸科、肛門科など。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください