レフェリー人生50年の和田京平氏が語るG馬場さんとの原点「お前、リズム感いいな」命日1・31に興行
よろず~ニュース / 2025年1月29日 12時10分
レフェリー生活50年、今も現役としてリングで唯一無二のステップを披露する和田京平氏
世界的なプロレスラーとして一時代を築いたジャイアント馬場さん(1999年死去、享年61)の命日となる31日、東京・後楽園ホールで「ジャイアント馬場没25年追善~太陽ケア引退試合~木原文人リングアナデビュー35周年記念大会」が開催される。大会実行委員長を務める和田京平氏(70)に、恩師・馬場さんとの「レフェリーの原点」となったエピソードや今大会への思いなどを聞いた。
「お前、リズム感いいな」。馬場さんの一言で、レフェリーへの道が開けた。
「(72年から)全日本プロレスでリング設営のスタッフをしていて、作業しながら踊っていたら、馬場さんが『お前、リズム感いいな。そのリズムでレフェリーやれや』と言ってくださったんです。1回は断ったんだけど、また白羽の矢が立って、2回目の誘いで『じゃあ、やりましょう』と。その時は『なんで、俺なんだろう?』と思ったんだけど、今思えば、馬場さんには見る目があったんだなと。こんな素人のステップだけでレフェリーにさせて、50年もやるとは…。僕も思ってなかったですからね」
74年、全日本でレフェリーとしてデビュー。成人する年から、古希を迎えた今まで現役であり続けたベースには、馬場さんが見抜いた「天性のステップ」があった。
「僕は普通に裁いているんだけど、その〝普通〟が『ステップ』なんですよね。『俺のマネしてみろ』と言っても、『ステップはこうして踏むんだよ』と教えても、他のレフェリーはそれができない。みんな普通の歩き方になってしまう。こういうリズムを覚えたらレフェリングは上手になりますよ」
馬場さんからの「厳格なレフェリーを目指せ」という言葉を肝に銘じた。和田氏は「馬場さんは『これから日本のプロレスは世界一になるから、お前のレフェリングも世界一なんだよ』と言われたことがありましてね。『俺の頃はアメリカに行って修行したけど、これからは逆輸入になるよ』と、外国人レスラーが日本で修行する時代が来ると生前から言われていて、本当にその通りになりましたよ。先見の明がある人だなと思いました」と振り返る。
その一例が、ハワイから94年に馬場さんの元に弟子入りしたマウナケア・モスマン。後にリングネームを太陽ケアと改め、全日本の三冠ヘビー級王者となる。今回、そのケアの引退試合(6人タッグ戦)を裁く和田氏は「元『GURENTAI』のケア、鈴木みのる、MAZADAがいて、相手の3人(秋山準、丸藤正道、小島聡)もみんな縁のある人たちです」と期待を込めた。
再び活況を呈するマット界の熱気を肌で感じている。
「今、プロレス界はものすごく盛り上がってきています。ファン層も全く違ってきていて、若い女性客が増えている。キャーキャー言ってる女の子の中には『ババさんって、だ~れ?』と言う人も少なくないだろうし、それこそ、俺がレフェリーで出て、昔からプロレスを見てる人たちが「キョーヘー!」ってコールをしてくれても、最近見始めた人たちは『なんで、あのおじいちゃんが人気あるの?』なんて、不思議に思うんじゃないかと思いますよ(笑)。時代は変わっていくわけで、それはそれで、いいことだと思います」
今回の開催日は最初から意図したものではなかったという。
「命日に合わせて会場を押さえたのではなく、たまたま空いていた日が1月31日、馬場さんの命日だった。馬場さんが『俺の(逝った)日にやれ』と言ったんじゃないかと思うくらい、奇跡じゃないけれど、すごいタイミングですよね。おかげさまをもちまして、チケットは年明け早々には完売しました。盛り上がるのは確かですよね。馬場さんの思い出、ケアと木原の思いも詰まって、カード的にもネームバリューのある人が集まった。当日発売の立ち見席も人数が限られていますが、見られるならぜひ見ていただければ」
馬場さんの年を大きく越えた。
「馬場さんは61歳で亡くなった。『まだ若かったのになぁ』と思いますよ。僕はそれを通り越して、70になった。体も重くなるのかと思ったら、最近、調子いいんですよ。倒れる前の調子良さなんじゃないかと思って(笑)。いろんなところに呼ばれるのでありがたいです。動けるうちに動いといた方がいいと思うし、みんなに『俺を呼ぶなら今のうちだよ』と言ってます!」
レフェリー人生50年。まだ通過点だ。
(デイリースポーツ/よろず~ニュース・北村 泰介)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「ジャイアント馬場没25年追善興行」 人気沸騰「全席完売」…「当日券の販売は御座いません」…1・31後楽園
スポーツ報知 / 2025年1月30日 12時3分
-
藤波辰爾、西村修「代打」で「ジャイアント馬場没25年追善興行」参戦「西村選手の1日も早い回復への願いを込めリングに上がります」…1・31後楽園
スポーツ報知 / 2025年1月30日 11時7分
-
病床の馬場が取り寄せた名門ホテルの「ヴィシソワーズ」 くしくも猪木〝最期の食事〟でもあった!
東スポWEB / 2025年1月26日 10時2分
-
無職のジャイアント馬場さんに「ボクサーになれ!」 門馬忠雄氏が〝世界の16文〟の不遇時代をひも解く
東スポWEB / 2025年1月23日 5時7分
-
【マリーゴールド】高橋奈七永 vs 里村明衣子が1・31ジャイアント馬場追善興行で浮上
東スポWEB / 2025年1月4日 6時9分
ランキング
-
1【大相撲】行司の木村勘九郎が暴力行為で出場停止 後輩行司の腕をつねってアザを負わせる
東スポWEB / 2025年1月30日 17時33分
-
2賭博容疑の丹羽孝希、岡山リベッツから事実上の“追放” 不起訴でも再契約の可能性「ありません」
スポーツ報知 / 2025年1月30日 19時36分
-
3「イチローはメジャーでは控え外野手だ」低評価に反して3089安打を放った“イチ流”の「自分を見失わない力」
文春オンライン / 2025年1月30日 11時0分
-
4世界一貢献も放出…ド軍退団27歳にファン涙 綴った思い「想像以上だった」
Full-Count / 2025年1月30日 10時24分
-
5巨人・戸郷&甲斐 23年“世界一バッテリー”早くも再タッグ
スポニチアネックス / 2025年1月30日 5時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください