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【ホンダ】国内勢で初となる新車のネット販売を開始

財界オンライン / 2021年10月27日 7時0分

オンラインで販売されるホンダの「Nボックス」

新車もスマホで買う時代へ──。ホンダが国内自動車メーカーとして初となる新車のネット(オンライン)販売を開始した。

 10月4日に販売サイト「Honda ON(ホンダオン)」を立ち上げ、商談から契約までの購入手続きをネット上で進められる。既に4月にはオンライン販売を担う新会社を設立。納車や車検、メンテナンスは顧客が選んだ店舗で実施する形だ。まずは東京都内に住み、都内の店舗で納車できる顧客を対象とするが、今後は地域を広げていく。

 車のオンライン販売は日本よりも先に米国や中国など海外で始まった。中でもEV(電気自動車)専業の米テスラは既にオンライン販売への全面移行を表明しており、2019年から米国の店舗を大量に閉店している。

 テスラの場合、注文すると書類が送られ、印鑑証明や車庫証明などの購入者側で用意する書類と合わせて返送し、実車の納車は店舗などに行くか、自宅に運送してもらうことが可能だ。

 ホンダの場合はまず車検や自動車税の費用も含んだ月払いの定額課金から始める。いわゆるサブスクリプションだ。サブスクの契約期間は3年と5年から選ぶことができ、満了時に契約を終えるか、追加代金を払って購入するかを選ぶことができる。月額利用料は軽自動車「Nボックス」の場合で約3万円からだ。

 クルマという高額商品のネット販売が始まったのは「コロナ禍で対面を避ける傾向が自動車販売でも消費者の間で広がってきた」(販売店関係者)ということが背景にある。中でもZ世代と呼ばれる20代にその傾向が強く、「将来の顧客になる層を獲得できる好機」(同)とも言える。

 ただ、オンライン販売が普及すれば既存の販売店の在り方が問われる。販売店の主な収入源は車検やメンテナンスだけとなり、新車販売がネットに置き換われば新車販売の収益が得られなくなる。「販売店の再編にもつながるかもしれない」(同)

 自動車業界に限らず、オンライン販売は様々な業界で動き出している。店舗まで距離が遠い消費者向けのサービスとして定着し始めているが、それが自動車でも通用するか。ホンダの取り組みに注目が集まる。

【ホンダ】レベル4を視野にGMと自動運転の実験公道走行

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