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オンリーストーリー社長が語る転機「学生時代の闘病」

財界オンライン / 2021年11月8日 11時30分

オンリーストーリー社長の平野哲也さん(右)と、取締役を務める川角健太さんが出会った時期の写真

「つよいい会社」とは何か?オンリーストーリー社長・平野哲也氏の転機
 当社は、決裁者マッチング支援SaaS「ONLY STORY」を運営しています。主に登録者のうち4分の3以上が取締役以上の「決裁者」であるマッチングプラットフォームです。

 この事業を発想したのは私の原体験があります。私は父も、叔父も、近所の方々も経営者という環境で育ちましたが、話を聞いていると皆、営業に課題を抱えていました。

 そしてこれは日本企業全般が抱える経営課題だということがデータからも明らかになっています。そこで各社が腐心している「いかに決裁者に会うか」という課題の解決をビジネスにしようと考えたのです。現在、5000名以上が登録するサービスとなっています。

 足元の営業の成果につながるという短期の目線だけでなく、決裁者とつながりを持つことで、中長期でビジネスにつながる可能性があるという2段構えのサービスとなっています。

 今は営業や集客の視点で見られることが多いのですが、今後はM&Aや提携、採用など、つながりを通じて、あらゆる経営課題の解決を支援するプラットフォームになりたいと考えています。

 そんな私の転機は学生時代の闘病生活です。大学生の時に髄膜炎と肺気胸、社会人になってからも、次いで別の病気を発症し、入院生活を余儀なくされました。

 それまでは世間的にもいい大学に行けて、平穏な学生生活を送っていました。就職活動では大企業の内定を得られるだろうとも考えていたのです。今振り返ると、周りからの評価が自分の軸になっていました。

 それが病気になったことで軸が変わりました。それは「自分のやりたいことをせずに後悔しながら死ぬことがリスク」という考え方です。そこで、興味はあったけれども踏み出すことができていなかった経営者の道を歩こうと覚悟を決めました。

 ただ、起業してからも苦しいことの連続でした。資金繰りはもちろん、一緒に働くメンバーが辞めていってしまう時期が続いたのは本当に辛い経験でした。

 そんな中で、2015年にメンバーの1人、川角健太より、「一緒に経営陣として働きたい」という発言があり、取締役に就任しました。川角が私のことを信じてくれた。この時には、それまでの苦労が報われたと感じました。川角は現在、取締役COOとして会社を支えてくれています。

 これからも仲間と共に、売上や利益を出すことで顧客・社会から信頼される「強い」会社であると同時に、社会貢献性、応援密度の高い「良い」会社でもある、「つよいい会社」を目指したいと思います。

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