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【保育園付属の小中高大】「保小中高大一貫教育を目指す」保育大手・中正 雄一・グローバルキッズ社長

財界オンライン / 2021年11月15日 18時0分

中正 雄一・グローバルキッズ社長


 当社は「子ども達の未来のために」を企業理念に、首都圏を中心に保育所、学童クラブ、児童館等を運営しています。

 子どもたちが自分の人生が幸せだなと思える人であって欲しい、その基礎を築くのが私たちの仕事だと考えています。

 私は製パン業界から保育業界にきましたが、保育の仕事は世の中にあるたくさんの仕事の中で一番尊い仕事だなと思っています。

 人として生きていくための「設計図」ができるのは9歳までと言われていますから、幼少期の子どもと関わる私たちの仕事はとても重要です。自己肯定感の高い子どもになって欲しいという願いから「個を認める保育」を実践しています。

 さらに「自立と共生」(その子自身が自分らしく生きていけるものを獲得すること、子ども同士が多様性を認めながら、共に生きていこうとする姿勢を身につけること)を大切にしています。そういう子どもたちが、自分を大切にしながら他者も大切にし、世の中に貢献する人財になってほしいという願いがあります。

 2019年4月には、長野県佐久穂町に日本で初めてのイエナプランスクール認定校「大日向小学校」学校法人茂来(もらい)学園を開校しました。一人ひとりを大切にする教育を行っています。

 具体的には、クラス編成が異年齢であること。例えば、「みんな違うことがあたりまえ」ということを体感できるよう、小学校1年生から3年生が同じ教室で勉強し、先生と一緒に個別の計画を立て、それぞれの学習に取り組みます。自分の学びに責任を持つことが自立につながると考えています。 

 そこでは自己決定する教育を始めており、子どもたちは週単位で自分の時間割を作成し、生活しています。一人ひとりの生徒が達成度合いを実感できるようにして、自己成長していく気持ちを大切にしています。

 今の大学入試制度のように「良いと言われる」大学に入るため、受験勉強を乗り越えるための制度や仕組みに振り回されるのではなく、得意・不得意はあっても、自分が社会でどう役に立つかという視点に切り替えた方が豊かな人生が歩めるのではないでしょうか。そして子どもたち一人ひとりに個性があるからこそ、個を大切にして、自分の学びたいことをきちんとサポートしていくような教育をしたいと考えています。

 2022年4月開校を目指し中学校を準備しています。

 知識や技術の習得よりも人間的な関わり、信頼関係に根差して、一人ひとりを大切にすることからスタートし、子どもたちが安心して大人になっていく。

 グローバルキッズという保育園付属の小学校、中学校というように逆の発想で、高校、大学までという教育の入口から出口まで広げ、将来的には自分たちで運営する大学で、金八先生のような人との関わりを大事にする卒業生を学校に送っていくことで、保育・教育業界に携わっていく循環を生み出すような学校を作っていきたいと考えています。

 卒業生が学校で経験したこと、学んだことを他の学校に広げていくことで、救われる子どもたち、保護者の方もいるのではないでしょうか。大切なことは、子どもを一人の人として保護者の方と共同してどう育てていくかです。保護者の方も子育ては手探りです。今の地域社会では補えない部分を私たちの保育園、学校が寄り添い、全力で保護者の方を支え、補完していける企業でありたいと思っています。

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