コマツ社長はどうやって「脱炭素」を実現しようとしているのか?
財界オンライン / 2022年1月10日 11時30分
「モノとコト、両方を手掛けていく」と話す、コマツ社長の小川啓之氏。
小川氏のいう「モノ」とは、まず機械の進化。自動化、自律化など、レベル1からレベル5までを設定し、開発を進める。
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そして「コト」では、施工オペレーションの最適化を設定。コマツは2015年から、「スマートコンストラクション」を打ち出し、施工の「見える化」を推進してきた。
機械の見える化については、それ以前からコマツは、建機の稼働管理・分析を行う遠隔システムである「Komtrax」(コムトラックス)を活用するなど進めてきた。
21年7月からは新会社「EARTHBRAIN」(アースブレイン)を設立。NTTドコモ、ソニーセミコンダクタソリューションズ、野村総合研究所とともに、プラットフォーム、アプリケーション、顧客の現場の施工の見える化のためのデバイスの開発・提供を進める。
小川氏は「コト」の成功要因として3つの要素を挙げる。第1に「迅速な意思決定」、第2に従来の開発手法に比べて開発期間を短縮する「アジャイル開発」、第3に「デジタル人材」だ。
この要素を踏まえて小川氏は「これらをコマツの中にかかえていると、動きが遅くなる」と判断。そこで本体から切り離す「出島化」をして、新たな会社として立ち上げることにしたという経緯がある。
これによって様々な開発を加速化することを目指している。
そうして開発を進め、従来施工からICTを活用した「情報化施工」に進化させ、さらには日々の施工計画からタスクが自動生成されたり、建機が自律的に動くような「施工のデジタルトランスフォーメーション(DX)」に歩みを進める方針。
小川氏は「これらの取り組みはカーボンニュートラルにつながる」と話す。建機の電動化や自動化で、機械からのCO2排出が減るだけでなく、プラットフォームやアプリケーションの活動で現場の生産性が向上する。それによって現場で稼働する機械の燃費が向上するだけでなく、稼働する機械の台数が減っていき、それによってCO2が減るという考え方。
ある意味で、コマツは機械の新車ビジネス機会を一部失うことになるわけだが、「こうした取り組みでお客様の生産性が上がることがイコール、カーボンニュートラルにつながっていく。我々はモノとコトのイノベーション、両方でカーボンニュートラルを実現していく」と小川氏。
その結果として「安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場」の実現を目指す。
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