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SBI・北尾氏が新生銀行の公的資金返済に向けて打ち出す一手は?

財界オンライン / 2022年1月12日 20時0分

北尾吉孝・SBIホールディングス社長

「新生銀行を『中核銀行』として、地域金融機関のプラットフォームにしていく」と話すのは、SBIホールディングス社長の北尾吉孝氏。

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 2021年12月22日、北尾氏は、TOB(株式公開買い付け)で子会社化した新生銀行に関する今後の方針を語った。

 約48%を取得したわけだが、今後、持ち株比率をどう高めていくかには、22年4月の東京証券取引所の市場再編も絡む。現在、東証1部に上場する新生銀行だが、SBIと国で約7割を保有する状態となり、流通株式比率が35%以上必要な「プライム」だけでなく、25%以上必要な「スタンダード」の維持も危うい。「注意して運営しないといけない」(北尾氏)

 この問題は、約3500億円が残る新生銀行の公的資金返済にも関わる。足元で1800円前後の新生銀行の株価だが、公的資金が普通株に転換されているため、現在の枠組みでは7450円にまで高めなければならない。だが、流動性が低下する中で株価の大幅な上昇は困難。

 そこで北尾氏は以前から市場で取りざたされていた、新生銀行の「非上場化」を「有力な選択肢」とした。株価と公的資金を切り離し、政府と相対で返済していくという考え方。

 この考え方に至った背景として、新生銀の株主である預金保険機構理事長の三井秀範氏がメディアに対し「制度上認められ、可能性はゼロではない」と発言したことを挙げた。ただ、三井氏は別のメディアに「一般論であり、新生銀を念頭に置いていない」とも発言している。

 その意味で「検討は緒に就いたばかり」(北尾氏)。今後、金融庁との微妙で繊細なやり取りが必要。北尾氏は「SBIは世を引っ張るような大きな進化を巻き起こす」と自信を見せており、新生銀行を核にどういった戦略を打つかが問われる。

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