丸紅が長年の”懸案”『ガビロン』穀物事業を売却へ
財界オンライン / 2022年2月9日 15時0分
丸紅が米国子会社を通じて保有する米穀物大手ガビロン社の穀物事業をカナダの穀物大手バイテラ社に売却する。2022年度中に株式を譲渡する予定で、最大3000~4000億円程度の資金回収を見込んでいる。約10年に渡って懸案事項とされてきたガビロンの売却で、課題事業をようやく解消したことになる。
ガビロンは2012年に約3000億円で買収を決めた。資源ビジネスは市況変動が激しく、安定した収益の見込める非資源ビジネスの強化を狙っての巨額買収だった。
しかし、買収後は穀物市況が下落し、今も続く米中の貿易摩擦のあおりを受けた。米国の追加関税の報復措置として、中国が米国から中国へ輸出する大豆に関税を課すなどし、米国からの穀物輸出が減少していた。
その後、丸紅は2020年3月期に過去最大となる1947億円の最終赤字に転落。主な要因はコロナ禍の需要減と原油価格の急落が大きかったが、ガビロン関連で783億円の減損損失を計上している。ガビロン事業は2021年3月期にようやく黒字転換。「足元の良好な事業環境のもと、資産価値を最大化できると判断」(同社)したようだ。
今期(2022年3月期)は史上最高益となる4000億円を見込む丸紅。社長の柿木真澄氏は新年の年頭挨拶で「2030年の中長期的な企業価値向上に向けて、今が勝負」と語った。
今期は中期経営計画の最終年度で、来期(23年3月期)から新たな中期経営計画が始まる。そこで柿木氏はどのような成長戦略を打ち出すのか。市場関係者が固唾をのんで見守っている。
”エアモビリティ”分野での 新事業創出目指す【丸紅】
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