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グループ再編も一区切り 日立の東原会長がCEO退任へ

財界オンライン / 2022年2月10日 15時0分

東原敏昭・日立製作所会長

小島体制でグループのデジタル化を加速

 

 日立製作所会長の東原敏昭氏が4月1日付で、CEO(最高経営責任者)を社長の小島啓二氏に移譲する。

 2014年から社長に就任した東原氏は、あらゆるものがインターネットにつながるIoTを成長戦略の中核に据え、グループの再編を進めてきた。

 21年から会長となり、今年1月、最後の上場子会社・日立建機の株式の半数を伊藤忠商事などに売却することを決めた。これで2009年に22あった上場子会社がなくなり、グループ再編も一区切りを迎えることから、小島氏に権限移譲することを決めたとみられる。

 日立は2022年3月期に売上収益10兆円(前年同期比14・6%増)、営業利益7230億円(同46%増)と増収増益の見通し。16年3月期以来、6年ぶりの大台到達(10兆円)で、売上高ではソニーグループ(同期は9兆9000億円の見通し)を抜いて、久しぶりの電機業界トップを奪還する。

 日立執行役専務CFO(最高財務責任者)の河村芳彦氏は「市況の回復やパワーグリッド事業・(米IT大手)グローバルロジットの買収効果もあり、久しぶりの10兆円に戻る。半導体不足の影響などのダウントレンドもある中で、それをはね返して、増収増益となる」と語る。

 日立は昨年7月にグローバルロジックを約1兆円で買収し、デジタルの強化に乗り出している。今後はデジタルや環境を軸とした社会イノベーション事業を成長の軸に据える日立。

 小島氏は4月に新設する『イノベーション成長戦略本部』の本部長を兼務し、グループのイノベーションを加速させる考え。再編の総仕上げを実行するのが小島氏の役割であり、今はその実行力が問われている。

≪終身雇用・年功序列に終止符≫ なぜ、日立は『ジョブ型雇用』を導入するのか?

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