【ANAホールディングス】新社長・芝田専務が直面する2つの課題とは?
財界オンライン / 2022年2月25日 18時0分
「一刻も早く業績を回復させ、ANAグループの持続的な成長軌道を描く」─。このように語るのは4月1日付でANAホールディングス(HD)社長に就く国際畑が長い取締役専務執行役員の芝田浩二氏(64)だ。
どうなる? 2022年の航空業界① 伊東信一郎・ANAホールディングス会長に直撃!
航空業界がコロナ危機の直撃を受ける中、現社長の片野坂真哉氏(66)は代表権のある会長に就き、現会長の伊東信一郎氏(71)は特別顧問に就く。合わせて傘下の全日本空輸も社長交代。格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションを立ち上げた専務執行役員の井上慎一氏(63)が社長に就任する。
芝田氏はコロナで航空需要が一気に萎んだが、「世界で80億人の需要がある。これを相手にしない手はない」とANAの国際化を実際に担ってきており、同社の成長を牽引してきた国際線での再成長を目指す考えだ。
1979年から81年、東京外国語大学を休学して北京の日本大使館で勤務。その際、「北京空港の中を客室乗務員が颯爽と闊歩する姿を見て、異国にいる身ながら『ここは故郷の鹿児島空港か? 』と錯覚した」と振り返る。当時はANAが国際定期便進出を目指してチャーター便運航を拡大していた頃だった。
そんな芝田氏の最重要課題は機材の早期退役などで規模を縮小させた国際線を再び成長軌道に戻すことだ。また、LCCの第3ブランドの立ち上げも控える。加えて非航空事業の収益化もある。ドローンやバーチャルな瞬間移動を実現するアバター、マイルを活用したビジネスモデルの構築も待ったなしだ。
「互尊(ごそん)」─。お互いを尊ぶことを信条に掲げる芝田氏。社員との二人三脚で21年度第3四半期決算において8四半期ぶりに黒字となった流れを継続させていけるかが勝負だ。
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