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【株価はどう動く?】日米の株価は「ウクライナ侵攻」を当面織り込んで、リバウンド相場に?

財界オンライン / 2022年3月23日 18時0分

日経平均は半値押し近辺で底入れしたか?
 今、まさに世界は「天下大乱」の時を迎えていますが、相場の波動から見ると、そろそろ底入れの時ではないかという動きになっています。

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 前回、相場の下げがほどほどで終わるならば、2020年3月19日のコロナショックの安値である1万6358円から、21年2月16日の一番天井である3万714円までの上げ幅の3分の1押しの2万6000円近辺程度、それを下回ってくるようならば半値押しの2万3500円から2万4000円の水準まで下落する可能性があると指摘しました。

 半値押しまで下落すると、目先底入れする可能性が強いと見ていました。日経平均は3月9日に2万4681円という安値を付けたわけですが、ここで底入れした可能性があります。2万4000円台というのがほぼ半値押しになっています。

 半値押しは「攻防の分岐点」と言われます。この半値押しで下げ止まらなければ、出発点であるコロナショックの安値、1万6358円に向かって落下し、2万円割れもあるという悲観シナリオになりますが、3月9日の安値、2万4681円を付けた後、3月10日には前日比972円高の2万5690円を付けました。これは下げ過ぎの反動高のたぐいで。翌日の11日には再び大幅に下落しています。

 当面は強弱観が対立して波乱の展開が予想されます。3月9日の安値は一番底ですから、株価は一旦戻った後にまた売られて、二番底を付けてから次の本格的な上昇相場がやってくることになります。

 3月10日以降、下げ過ぎの反動高、リバウンド相場が始まっていると見ますが、これを相場の世界では「弾性の法則」と言います。ボールを壁にぶつけると戻ってくるような動きです。

 では、この相場ではどの程度まで戻るのか。今度は二番天井を付けた21年9月14日の3万795円から、3月9日の2万4681円まで6114円下げています。この半値戻しが約2万8000円ですから当面、株価はこの水準を目指す動きになると見ています。

 21年9月14日に二番天井を付けた後、日経平均は本格的な下落調整局面に入ったわけですが、この戻り高値では徐々に「屋根」が下がっていました。

 11月16日には2万9960円、その後の22年1月5日の2万9388円と短期でトリプルトップを形成しています。ご覧の通り、どんどん「屋根」が下がっていき、2月10日は2万7880円と非常に鈍い戻りになっていました。

 3月9日に一番底を入れて、直近の戻り高値である2月10日の2万7880円を目指す戻り相場となります。この2万8000円近辺で高値を付けた後、再び押し目が入って二番底を形成し、その後上昇相場に入るというシナリオを考えています。

 以上は日経平均の動きですが、今回の相場で世界の株高を牽引してきた米国の動きを見る必要があります。ニューヨークダウ、ナスダックの2つの指標のうち、大事なのはナスダックです。

 ナスダックに上場している米巨大IT「GAFAM」が米国の景気、株高を引っ張ってきたのがこれまでです。ナスダック指数は他の指標に先駆けて天井を付けていますから、最初に底入れするはずです。

 ナスダックの天井は21年11月22日の1万6212ポイントです。ニューヨークダウの高値が1月5日の3万6952ドルであることを見ても、ナスダックが先行しています。昨年11月は米FRB(連邦準備制度理事会)がテーパリング(金融緩和縮小)を始めた時期ですが、ナスダックは早くも、この動きを株価に織り込んだわけです。

 ナスダックの波動をもう少し詳しく見ると、11月22日に付けた後12月28日に1万5901ポイントで二番天井を付けて、本格的な下落調整局面に入りました。2月24日の1万2587ポイントで一番底を付けたと見ていますが、この時はザラ場で大きく下げて、引けにかけて大きく上げて終わりました。ナスダックはすでにリバウンドしそうな動きになっています。

 3月8日には「寄り引け同値」(株価が始値と終値が同じ値段になること)が入っています。これは攻防の分岐点に出る十字型ですが、その後、上に「窓」開けて陽線が出ています。

 ナスダックは1万4500ポイントを挟んで上下500ポイントくらいの水準に戻ると見ていますが、そうなるとニューヨークダウも日経平均も戻ります。

 ニューヨークダウ、ナスダックが二番底を入れてからどうなるかは、今後の米FRBの金融政策、インフレの動向にかかっていますから、これを見極める必要があります。2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻は結末がどうなるにせよ悲観的な状況ですが、この問題による株安は当面織り込みつつあるものと見ています。

 日米では目先リバウンド相場が始まるわけですが、どんどん株価が上がるという状況ではありません。なぜなら米国のインフレを抑えるために今後、利上げ、金融引き締めが控えていますから、そのペース次第で米国株、日本株は頭打ちになります。

 相場の長期波動から見て、特に米国株は1982年の出発点からの上昇のピーク、天井圏に差し掛かっていると見ています。4万ドル手前くらいで天井を付けて、その後は長期の調整局面に入る可能性があります。

 一方、日本株は前回指摘したように89年12月末に3万8915円を付けて以降、20年下落して10年戻ったという動きですが、次の5年、10年には日本株は上昇する可能性が高いのです。

 日本は今後、誰が首相であっても、国を挙げて「DX革命」に取り組むことになります。この進捗次第で日本株はこの後2、3年内に、1989年12月末の史上最高値、3万8915円に迫るような大幅高になる局面が訪れるかもしれません。

 いずれ近いうちに、当面のウクライナ侵攻を織り込んで、この後日米の株価はリバウンド相場に入っていきます。その後、さらに上昇するかは米国の金融政策、インフレ次第ということになります。

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