2度目の「意志ある踊り場」【トヨタ】が4―6月の生産計画を引き下げ
財界オンライン / 2022年3月31日 18時0分
「意志ある踊り場」――。トヨタ自動車社長の豊田章男氏はこう表現する。依然解消が見通せない半導体不足やコロナの感染拡大による部品供給不足に加え、ロシアのウクライナ侵攻では同国での生産停止を決めたトヨタが4―6月の生産計画を従来計画比で30万台程度引き下げる。
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足元の自動車需要は底堅い。強い引き合いを受けて年初からトヨタは2022年度の生産計画について、取引先の主要部品メーカーには世界生産約1100万台と「気合を入れた台数」(関係者)を掲げていた。
トヨタの生産計画に対しては「他の自動車メーカーと比べても精度が高い」(同)と言われており、そのトヨタが1000万台超の生産計画を伝えてきたことで、取引先は1台でも多くの車を作るために人員や材料、部品などの工面に走り出していた。
ところが、半導体不足が想定より長引き、自社工場や部品会社でのコロナ拡大も重なる。加えてロシアによるウクライナ侵攻で、世界の部品供給網の混乱も続くなど先行きが不透明に。
そこでトヨタは身の丈に合った規模に目線を落とし、安全・品質を最優先にして部品会社の状況を踏まえた基準となる計画を作るという方針に改めた。「いったん立ち止まって筋肉質な生産体制を構築する」考えだ(同)
実はこの「意思ある踊り場」という言葉を豊田氏が使ったのは2度目。世界生産が初めて1000万台規模に達した14年のことだ。その際、更なる成長を続けるためには、目先の収益よりも強い生産現場や競争力の高い商品作りを優先する必要があるというメッセージだった。
ただ足元の展開も重要だが、5年後、10年後のビジョンを打ち出すことも不可欠。正念場のトヨタに課された使命は大きい。
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