ポストコロナを見据えて【ANA】が第3ブランド設立へ
財界オンライン / 2022年4月4日 18時0分
「(新型コロナの影響で)当初よりも(会社設立の動きが)遅れると思うが、担う役割は同じだ」――。4月1日付でANAホールディングス新社長に就任した芝田浩二氏は期待を込める。
【ANAホールディングス】芝田新社長が直面する2つの課題とは?
航空会社によるコロナ終息後の観光需要を獲得する動きが出てきた。同社は日本と東南アジアなどを結ぶ新たな航空ブランド「AirJapan(エアージャパン)」を設立し、23年度後半にも就航する。
中距離国際線の格安航空会社(LCC)という位置付けだが、機内環境はフルサービスキャリア(FSC)のレベルの快適さを目指して座席スペースも確保。乗客が機内サービスを選べるようにし、その組み合わせによってはLCC並みの低価格で提供できるというもの。
実はANAグループには同じ名前の会社が存在する。アジア路線などでANAブランドの運航を手がけるエアージャパンだ。同社はANAブランドの国際定期便を運航しており、外国人パイロットを雇用するなどしてANAの国際線を低コストで運航する。1社が2ブランドの運航を担う取り組みは珍しい。
エアージャパンは米ボーイングの中型機「787」(300席前後)を使用し、成田空港を拠点にアジア・オセアニア方面に就航する見込み。コロナ収束後のアジアからのインバウンド旅行者をターゲットに掲げ、若いファミリー層や学生などのレジャー客をイメージしている。
既に日本航空が中距離LCCを運航しており、ANAの新ブランドが社内外での存在感を示せるかどうかがカギを握る。
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