【総務省】インターネット利用者情報の取り扱い規制強化を求める
財界オンライン / 2022年4月12日 11時30分
総務省の有識者会議は、インターネットの利用者情報の取り扱いに関する規制強化を求める報告書をまとめた。最大の焦点となっていた、ネット利用者情報の外部送信については、当初目指していた本人からの同意取得の義務化を断念した。事業活動への影響を懸念する経済界からの反発が想定以上に強かったことから、こうした声に配慮。閲覧履歴などを外部送信する際、利用者への通知・公表を事業者に求めるだけにとどめ、義務化は見送った。
総務省は報告書をもとに、電気通信事業法の改正案をまとめ、通常国会へ提出する方針だ。金子恭之総務相は「会議で通信事業者をはじめ、消費者団体、経済団体、事業者団体など、様々な関係者のご意見を丁寧に伺い、精力的な議論をいただいた結果だ」と説明し、理解を求めた。
会議は、無料対話アプリ「LINE」の利用者情報が、中国の業務委託先が閲覧できる状態となっていた問題を受けて設置され、議論が始まった。閲覧履歴などの外部送信については、現状でも自主公表する事業者は多い。このため、「義務化を見送り、規制をかけたところで、実際には大した影響は出ない」(通信大手)とみられ、効果は疑問視されている。
報告書ではこのほか、携帯大手などの通信会社や接続事業に加え、大規模なSNS(インターネット交流サイト)や利用者の多い検索サービスについても、こうした規制の対象に含めるべきだと判断した。また、議論のきっかけとなったLINEでの利用者情報の扱いを踏まえ、登録者1千万人以上などの条件を満たす大規模事業者に対し、通信の秘密やID登録などの情報を保管するサーバーの設置国を公表するよう求めた。
金子総務相は、報告書を「利用者が安心して利用できる通信サービスの提供に向け、制度整備の方向性を示していただいた」と評価したが、利用者からは「ネットの閲覧履歴が広告会社などに勝手に利用される現状を追認しただけ」といった声が上がっている。
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