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テクノスジャパン社長が語る「先進的な新人事制度」

財界オンライン / 2022年5月12日 18時0分

吉岡 隆・テクノスジャパン社長

チームワークでバリューを出すための新たな取り組み

 ―― 最近は仕事内容や責任を明確化して給与が決まる「ジョブ型」の人事システムを導入する企業が増えています。

 吉岡 実はコロナ禍で人事制度を見直しています。ITをやっていくうえで重要なのはやはり人材なので、社員に最大のバリューを発揮してもらうための環境をどう整えるのか常々考えています。

 新たに進めているのが、OKR、1on1ミーティング、360°フィードバックを組み合わせていく取り組みです。

 「OKR」は、グーグルでも採用されている目標設定のフレームワークです。”O”がObjectiveで、「実現したいゴール」を、”KR”がKey Resultで、「達成すべき結果指標」を表し、目標をこのふたつの要素で構造化して見ていこうという考え方です。ものすごく簡単にまとめてしまうと、生きた言葉で表現された目的があって、それに対して数字の結果指標がいくつか紐づいてくるという形です。

2023年度・全社員の「ジョブ型」移行を目指す『NEC』

 ―― まずは理想とする目標がありきで、そこから逆算してくる。

 吉岡 そういうことです。OKRに則ってトップ・マネージャー・メンバーが順に目標を設定していき、それらがつながると、全体では階層構造をなしていく。結果的に、トップダウンとボトムアップが融合した形になります。さらに目標がオープン化されることで、コラボレーションが促進されます。

 重要なのは上意下達からボトムアップへのシフト、自律性の醸成、チーム連携の促進を図っていくということです。

 このOKRを1on1ミーティングや360°フィードバックとも組み合わせて、2022年度から取り入れていこうと考えています。ただ、最初から全社員が対象というわけではなく、社内の半分か3分の1ぐらいを対象にして、管理職以上のクラスを目途に運用を進めていくつもりです。

 単に数字を追いかけるだけでなく、仕事を楽しんで、目標達成に向けて、自分自身の言葉で掲げたゴールをつくってやっていく。そのことが生産性を高め、さらにモチベーションを上げてくれる。そんな仕組みになればいいと考えているところです。



 ―― この時期、吉岡さんは社員にはどんな言葉を投げかけていますか。

 吉岡 お客様満足に立ち返って、本当に必要とされる顧客満足を追求する。それと品質ですね。顧客満足と品質という2つを徹底して、しっかりしていこうということです。

 あとは当社が大事にしているミッション・ビジョン・バリューという3つの軸があるんですが、バリューの中に「個性融合のチームワーク」という項目があります。

 やはり、何事も完ぺきな人間はなかなかいないので、技術力がすごい人はそこをもっと伸ばしていってほしいと思いますし、組織を束ねるのが得意な人はそこを伸ばしてほしい。要は、会社というのはいろいろな人の集まりですから、一人ひとりの個性やスキルを大事にして、最後はチームワークでバリューを出していきたいと考えています。

 そういう意味でも、OKRというのは、個人に限定されない、チーム指標のような側面もあるので、こうした新しい取り組みも含めて、いかにチームワークを発揮できる組織にしていけるか。今はそういうことを考えています。

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