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【厚生労働省】コロナによる生活困窮者 支援団体に50万円を補助

財界オンライン / 2022年6月3日 15時0分

厚生労働省は、新型コロナウイルス禍が長引く中で物価高騰の影響も受ける生活困窮者を支援するため、市区町村にNPO法人などとの連携を強化するよう促す。官民で協議体を設置し、困窮者を手助けしている地域の民間団体のうち支援が必要な団体を選び、最大50万円を補助する。物価高騰を受けた政府の緊急経済対策に盛り込まれた。対策の4本柱の一つには生活困窮者への支援が掲げられている。

 穀物などの高騰に伴い、生活困窮者に炊き出しを行ったり、子ども食堂を運営したりするNPO法人などが追加費用を工面できず、事業縮小を迫られる恐れが出ている。

 このため、厚労省は福祉事務所を設置する自治体に対し、現場を知るNPO法人や社会福祉法人といった民間団体との連携を促す。具体的には、自治体が官民の協議体を設け、物価高騰に対応する支援方法などを検討するよう求める。

 検討結果を踏まえ、協議体が追加費用などに関して地域の民間団体への支援が必要と判断した場合、1団体当たり50万円を上限に補助する。地域の実情に応じ、効果的な活動を行う団体を重点的に後押しする狙い。自治体が既に設置している官民の協議体による判断でも認める。

 厚労省は2021年度補正予算で、コロナ禍で深刻化する孤独・孤立対策のため、自殺相談やひきこもり支援の体制強化に向けた「セーフティネット強化交付金」として51億円を計上。同交付金の使途に物価高騰を受けた支援を追加し、22年度予算では予備費から11億円を充てる方針だ。

 後藤茂之厚労相は4月28日の記者会見で「自治体における困窮者支援の連携体制の整備等に必要な費用として11億円などを措置することとした」と説明。「国民の皆さまの生活を守るために万全を尽くしたいと考えている」と強調した。

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