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鍼灸師からIT企業トップへ転身、DIT・市川聡の「変化対応力」

財界オンライン / 2022年6月23日 7時0分

市川聡 デジタル・インフォメーション・テクノロジー社長

問題解決型企業として

「インターネットを介して車が通信するコネクテッドカーの需要が旺盛で、自動車関連の組み込み系システムの開発・検証がこの5~6年で急速に伸びている。また、近年はお客様の基幹システムを開発して終わりではなく、サブスクリプション(継続課金)型の運用サポートや保守・メンテナンスなどのサービスが伸びており、問題解決型企業として成長していきたい」

 こう語るのは、デジタル・インフォメーション・テクノロジー(以下、DIT)社長の市川聡氏。

 金融機関向けの業務系システムから、家電製品や自動車向けの組み込み系システムなどの開発を手掛けるDIT。近年は、サイバーセキュリティや働き方改革などの社会ニーズにあった独自製品を提供している。

 近年、同社が注力するのがセキュリティ対策商品『WebARGUS(ウェブアルゴス)』。これは年々、複雑化・高度化するサイバー攻撃に対して、ウェブサイトへの改ざんを瞬時に検知し、0・1秒未満で瞬間検知・瞬間復旧するというもの。サイバー攻撃の被害から企業のウェブサイトを守ると共に、改ざんされたサイトを通じたウィルス感染などの被害拡大を防ぐという。

「セキュリティに対する企業の需要は非常に高い。従来のセキュリティ対策はサーバーへの攻撃をいかに防ぐかという発想だったが、当社は開発の発想をガラリと変え、何かあった時にデータを上書きし、攻撃が無かったことにするという考え。ウェブサイ卜などの改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる、新しい方式のセキュリティソリューションだと思う」(市川氏)

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今期業績を上方修正

 足元では、医療系の業務システム開発や半導体を含めた自動車などの組み込みシステムが大きく伸びていることから、22年6月期の連結業績も上方修正。売上高160億円(前年同期比10・8%増)、営業利益20億円(同16・1%)と、12期連続で増収増益の見通し。上場から8期連続で最高益更新となる。

『東芝』ファンドから役員受け入れ 株主に翻弄される構図が続く

 今後は基盤事業の拡大を図りつつ、セキュリティ対策などの自社製品開発の強化で、30年6月期に売上高300億円、営業利益40億円が目標だ。

「やはり、自社の独自商品を開発することが利益率を高められると思うので、今後も自社商品の開発を進めていきたい。企業に大事なことは変化対応力。どんな組織や企業であっても、今勝っているからといって、ずっと勝てるわけではない。今後も変化対応力を磨いて、会社を成長させたい」と語る市川氏。

 今年で会社設立から40年。ITを巡る経営環境は日々変わるだけに、今後も同社の変化対応力が試されそうだ。

続きは本誌で

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