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【大衆酒場の「道産酒場 キタギン!」など約90のブランドを展開】 GYRO HOLDINGS・根本寿一社長の”外食哲学”

財界オンライン / 2022年7月4日 7時0分

根本寿一・GYRO HOLDINGS社長

10社以上のM&Aで成長

 当社は2001年創業のカフェ・カンパニーと05年に屋台からスタートしたsubLimeが19年に経営統合し、その後、10を超えるM&Aを重ねて成長してきた外食企業です。

【写真で見る】店舗視察など、根本社長の業務に密着

 焼肉、居酒屋、寿司、ラーメン、ビアガーデンなどの約90ブランドを擁し、価格帯も800円から5万円と幅広いニーズに応えることができるマルチブランドを誇る外食企業という点が当社の特徴です。

 業態や価格帯も異なれば、食材の調達や店舗マネジメントなどの面から見て非効率に見えるかもしれませんが、当社の強みはこの非効率を強みに変えている点が挙げられます。

 例えば、低価格帯のブランドでは食材の一括購入などを進めて生産性を上げる一方、高級な価格帯のブランドでは特定の漁港や農家などから地産地消の貴重な食材を仕入れています。一見、非効率に見えますが、実はお客様にとって良いとこ取りを効率的に行っているのです。

 また、多種多様な業態を展開しているからこそ、世の中の変化や潮流にいち早く対応したブランドを展開することも可能です。通常なら3年程度かかってしまう新ブランドの開発をする必要もなく、陳腐化した場合には既に展開中の別のブランドに切り替えることができるのです。

 さらにもう1つの当社の特長が独立支援です。当社はこの10年で50名以上の独立を支援してきました。開業資金や信用が低い独立希望者に対し、当社が支援し、ブランド展開のノウハウを提供します。スピード感のある店舗展開と独立支援を可能にしているのです。



PAGの営業網と資金力を活用

 外食業界はコロナ禍で長いトンネルの中に入っていましたが、徐々に明るい兆しが見え始めてきました。昨年12月、安くて美味しい大衆酒場の「道産酒場 キタギン!」は月商が2000万円を超えるほどに回復し、東京・八王子や立川にある回転寿司の「こだわり廻転寿司 まぐろ人」ではファミリー層やシニア層に頻繁にご利用いただいています。焼肉も引き続きお客様からご評価おただいています。

 当社の店舗数は5月末時点で221ですが、今後は各ブランドを更に磨き上げ、新たなブランドも展開していきます。また、アジアが拠点の大手投資ファンド・PAGの営業網や資金力を活用し、アジアを中心に店舗展開も進めていく考えです。

 誰もが食で笑顔になり、働く社員も楽しいと思える企業づくりに努めていきたいと思います。

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