【値上げの夏】食料価格の値上げが続く中、イオンがPB価格を据え置き
財界オンライン / 2022年7月6日 18時0分
様々な商品の値上げが相次ぐ中、イオンが6月末までとしていたPB(プライベートブランド=自主企画)商品の価格維持を継続する。ただ、マヨネーズやノンフライ麺、ティッシュペーパーの3品目だけは値上げに踏み切り、これまで企業努力で価格を維持してきたイオンでも、世界的な食料価格や物流コストの高騰、円安といった外部要因には勝てなかったようだ。
同社は昨年9月以降、食料品や日用品など、5千品目の価格を維持してきた。製造委託先に発注した量は全量買い取りにしたり、直接商品を引き取ることで流通の中間コストを削減したりするなどの企業努力を続けることで価格維持につなげてきたから。今後も同社はグループの規模を最大限に活かすことで価格を維持したい考えだ。
「お客さまのくらしを守ることを最優先に考え、引き続き企業努力により、大半の商品の価格維持に努めていく」(同社)
最近はあらゆる分野での値上げが続いている。企業の賃上げもままならない状況での値上げだけに、消費者の節約志向はさらに高まることが予想される。
日本の食料自給率は37%と、食料供給の多くを海外に依存。キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の山下一仁氏は「食料品や石油など、あらゆる資源を海外に依存していることのツケは、有事の際こそ効いてくる」と指摘する。
これまで日本では、食品メーカーが値上げを表明しても、小売業界が値上げによる顧客離れを懸念して、売り場まで値上げが浸透してこなかった。そのため、高品質で低価格をウリにしてきたPBの販売が増加してきたわけだが、ここへきてイオンも値上げに踏み切った。今までは薄利多売で我慢するだけの余裕があったが、今は背に腹は代えられないというところまで追い込まれている。
いずれにしても、スタグフレーション(不況下の物価高)が進む中で、日本の家計にとっては厳しい夏になりそうだ。
日本の食料安全保障はどうなる? 答える人 キヤノングローバル戦略研究所・研究主幹 山下一仁
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トップバリュ 11月13日(水)から36品目を値下げ
PR TIMES / 2024年11月13日 11時45分
-
食品の値上げが続く…食費を節約する鉄則5つ
オールアバウト / 2024年11月1日 11時30分
-
ニチレイフーズ、全14品を最大30%値上げ 炒飯や焼きおにぎりなど
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月31日 18時48分
-
フジパン、「ネオバターロール」など全169品値上げ 2025年1月1日納品分から
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月31日 10時48分
-
デルモンテの果汁飲料など14商品値上げ 2025年3月1日出荷分から
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月29日 19時7分
ランキング
-
1「トイレ流せない…」水道代にも値上げの波 千葉で水道代を2割“値上げ”方針 住民からは悲鳴も【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月25日 21時9分
-
2なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
くるまのニュース / 2024年11月25日 23時10分
-
3関西財界訪中団、邦人の安全確保に懸念 短期ビザ免除再開に期待も 投資意欲は持続
産経ニュース / 2024年11月25日 18時19分
-
4薄力粉値上げ=パスタ製品は値下げ―日清製粉ウェルナ
時事通信 / 2024年11月25日 17時23分
-
5政府、次世代太陽電池を導入へ 40年度目標、20ギガワット
共同通信 / 2024年11月25日 21時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください