【経済産業省】中小企業の活性化へ 約100人の伴走支援員を派遣
財界オンライン / 2022年7月12日 11時30分
中小企業庁は、中小企業経営者との対話を重視した伴走支援に取り組むため、金融機関や商工団体といった支援機関の職員らが受講する研修プログラムの開発に乗り出した。
7月にプログラムの提供を開始し、今年度は1000人程度に受講してもらう考え。プログラム修了者のうち、約100人を伴走支援員として全国の中小企業に派遣するモデル事業も実施する。
中小企業の経営環境は近年、デジタル化や脱炭素への対応に加え、新型コロナウイルスの感染拡大、ロシアによるウクライナ侵攻などにより、急速に変化している。中企庁の有識者検討会は今春、不確実性が高い時代においては、環境変化に迅速かつ柔軟に対応するための自己変革力が必要だと訴える報告書を取りまとめた。
検討会はまた、支援機関による伴走支援の在り方についても、経営者の話をしっかり聞き、適切な問い掛けをして、経営者が自ら本質的な課題に気付けるように促すべきだと指摘。これまでの支援は補助金や融資の案内に力点が置かれていたが、対話を重視し、企業の課題設定につながる支援へと転換することを求めた。
研修プログラムの開発は報告書内容を受けたもので、中小企業を支援する金融機関や商工団体、中小企業基盤整備機構などの職員がオンラインで受講できるようにする。講義を受けた後、経営者役を演じる講師と対話し、支援の疑似体験を行う構成とする。
伴走支援員の派遣は、8月以降に実施予定。全国の経済産業局に自治体職員も参画する官民合同チームを発足させ、チームが支援する企業を中心に支援員を派遣する方向だ。対話による支援の効果を調べ、ノウハウの共有や伴走支援の質の向上につなげる。
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