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【厚生労働省】産後ケアの実態調査へ 安心できる子育て支援を

財界オンライン / 2022年7月25日 11時30分

厚生労働省は2022年度、産後ケアや産婦健康診査事業について、自治体の取り組み実態を調査する。両事業は実施自治体が増えているが、小規模自治体では委託先となる病院や助産所が近隣にないなど実施できていない地域もある。同省は24年度末までに全国でサービスを提供できるよう現場の課題を把握したい考え。7月にも有識者会議を設置して意見を聞くとともに、自治体へのヒアリング調査などを実施。年度内に結果をまとめる。

 調査ではまず、2事業を行っている市町村10カ所程度と、市町村を支援する都道府県5カ所程度へのヒアリングを予定。市町村に対しては、産後ケアなどの実施件数をはじめとする支援状況や、対象者をどのタイミングでいつ把握しているかなどを聞く方針だ。都道府県には、産科医療機関の状況や、母子保健計画における産前・産後の支援計画の有無などを尋ねる方向で検討している。

 ヒアリング調査で見えた課題を勘案し、全市町村と全都道府県へのアンケート調査も行う。まだ取り組めていない自治体にはその理由を尋ねて課題を分析。都道府県の役割を示すなど市町村の事業支援に向け、取り得る方策を検討する。

 厚労省は、産後も安心して子育てができる支援体制の確保を目的に、15年度に産後ケア事業を開始。母子保健法の一部改正に伴い、21年度から同事業が市町村の努力義務となったこともあり、市町村の実施率は同年度で78.1%と増えている。

 今回の調査は、産後ケア、産婦健診に関する総務省の勧告を踏まえた措置。22年1月にあった勧告では、産後ケアについて、地域によって病院などの委託先が偏在していることや、支援を要する産婦が遠方に赴くことの難しさなどを指摘。各地の課題把握を促した。産婦健診では、産婦が地元以外の病院で受ける可能性を踏まえ、都道府県単位の広域連携で市町村の事業を支援するよう求めた。

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