三井住友トラストが日本の投資家に「未公開株投資」提供、米ファンドと提携
財界オンライン / 2022年7月28日 7時0分
日本に「未公開株投資」を根付かせることはできるか─。
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三井住友トラスト・ホールディングス(高倉透社長)は、米国の大手投資ファンド・アポロ・グローバル・マネジメントと資産運用での提携を発表した。傘下の三井住友信託銀行を通じて、アポロが運営するファンドに15億ドル(約2千億円)を投資。
三井住友トラストはアポロとの提携・投資関係から、様々な知見を蓄積した上で、数年後には日本で個人や機関投資家向けの「未公開株投資」(オルタナティブアセット。不動産、インフラなど流動性の低い資産を含む)の商品を提供することを目指す。
日本の個人金融資産は2000兆円を越えるが、未だに大半が預貯金として滞留している。政府や金融業界は「貯蓄から投資へ」と訴えてきたが道半ば。
今回の三井住友トラストの取り組みは従来の株式や投資信託に加えて、個人・企業に「未公開株投資」という新たな投資の選択肢を提供する狙いがある。
今回、両社を結びつけることになったのが、三井住友トラストとは長年の提携関係にある、独立系投資銀行・グリーンズレッジ・キャピタル・マーケッツ。
アポロは米国ではKKR、カーライル、ブラックストーンなどと並び称される存在だが日本、アジアの開拓はまだこれから。運用や商品力強化を進めるためにグローバルプレーヤーと組みたかった三井住友トラストと、日本の年金や機関投資家を開拓したいアポロの狙いが一致した形。
日本ではこれまで、未公開株投資などオルタナティブ投資分野は投資単位が大きく、大口の投資家しか参加できなかったが、野村ホールディングスや三菱UFJモルガン・スタンレー証券などが参入し、徐々に裾野が広がりつつある。三井住友トラストの参入で、さらなる市場拡大が期待される。
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