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福利厚生ビジネスは今後どう進化するのか? 答える人 ベネフィット・ワン社長 白石徳生

財界オンライン / 2022年8月29日 7時0分

将来的に日本人全員を当社の会員にしたい

 ―― 福利厚生の事業はこれからどう変化していきますか。

 白石 実は今、われわれは、新しく福利厚生のビジネスモデルを根本的に変えようとしています。結論からいうと、今後のわれわれのテーマは無料化です。

 現在のわれわれの福利厚生のモデルはいわゆるサブスクリプション(継続課金)です。サブスクの会社というと、米動画配信大手のネットフリックスやアップルミュージックなど、映画や音楽の見放題を想像するかもしれませんが、実はわたしどものサービスは、インターネットを使ったサービスマッチングというビジネスモデルです。

 皆さん無料だと思っていると思いますが、例えば、一般的な予約サイトでホテルを予約すると、実際は宿泊料の10%とか20%の手数料をとられています。

 一方、当社の福利厚生サービスはインターネットの予約をサブスクでやっています。企業が会費を払ってくれているので、ユーザーである従業員さんは無料でホテルやレストランの予約ができるわけです。

 ―― その会費を無料にしようとしているわけですか。

 白石 そうです。なぜかと言うと、当社の会員が1千万人を超えたんですが、日本の就業人口は約6500万人ですから、今現在、6人に1人が当社の会員なんです。

 われわれは将来的に日本人全員を当社の会員にしたいと思っていまして、わたしどものサービスは、一人が会員になると、その家族も無料で会員になれます。だから、6500万人の就業人口をおさえることができれば、基本的に1億2千万人すべてをおさえることができます。

 そのためには、会費を無料にすれば、入ってくれる会社もありますよね。というか、これだけサービスが充実しているのですから、入った方が絶対にお得なんです。

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 ―― しかし、会費を無料にした分、どこかで収益を上げる必要がありますよね?

 白石 そこで今、われわれが考えているのが、”給与天引き決済”という、まだ世界に存在していない新たな仕組みです。

 現在の決済システムは、電子マネー、クレジットカード、コンビニエンスストアの決済や携帯電話の料金と一緒に徴収するという形が一般的です。しかし、われわれが目を付けた決済は、いわゆるコンビニなどの店舗決済ではありません。

 例えば、電気代やガス代、水道代や家賃、新聞代などは店舗決済ではなく、クレジットカードから引き落としされるか、給与口座から自動で引き落としされていますよね。そして、カード会社は2~3%の手数料をとっているわけです。

 われわれが今目指しているのは、手数料をとらない代理店です。決済手数料はいただくけれども、儲けとしての(送客)手数料は取らない。だから、その分、利用者が安く利用できるわけです。

 ―― これはどういうことですか。カード会社の代行をベネフィット・ワンが行うということですか。

 白石 例えば、NTTドコモの携帯料金であれば、ユーザーが働いている企業とドコモの間にわれわれが入って2%の決済手数料をとれば、会費無料でも十分利益は出るんです。

 ただし、それには条件があります。それを会社の給与天引きにしてくださいということなんです。会社と連動した給与天引き決済というのは、まだ世界中どこにもない仕組みですが、われわれはこれを実現したいと考えています。

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