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東京海上HDの新本店ビルは世界最大級の「木造ビル」に

財界オンライン / 2022年9月5日 18時0分

東京海上HDの新本店ビルの完成予想図 (提供:Renzo Piano Building Workshop)

「環境への対応は重要な要素だった」と話すのは、東京海上ホールディングスの関係者。

 東京海上HDは2028年に新本店ビルを竣工する予定になっているが、その概要を明らかにした。現在の東京海上日動ビル本館と新館を建て替えて一体開発する。

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 その大きな特徴は、構造部材である柱、床に国産木材を大量に使用した、鉄骨との「ハイブリッド構造」であること。これにより、一般的ビルに比べて建築時のCO2排出量を3割程度削減、高効率設備や使用電力に100%再生可能エネルギーを導入することで、省エネの推
進、ひいては「脱炭素社会」の実現に貢献したい考え。

 床の構造材にはCLT(Cross Laminated Timber=直交集成板)を使用。CLTは耐震性や耐火性、断熱性の高さ、さらに施工がしやすい材料として知られる。高層ビルは非常に重量が重いものだが、床材にCLTを利用することで軽くすることができる。

 新本店のデザインは、1998年に建築界のノーベル賞とも称される「プリツカー賞」を受賞した世界的建築家・レンゾ・ピアノ氏が主宰する設計事務所が担当。同氏の事務所が日本でオフィスビルのデザインを担当するのは、これが初めてのこと。

 新本店ビルは地上20階、地下3階で高さは100メートルとなる予定。現在の東京海上日動ビル本館はかつて、周囲で最も高いビルとして景観論争も巻き起こしたが、現在は丸ビルが179メートル、新丸ビルが198メートルと高いビルも増えた。

 日本での高層建築物への木材の利用は、まだ緒に就いたばかり。東京海上HDが世界的規模の木造ビルを建てることで、国産材利用に弾みが付くことが期待される。

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