【エーザイ】新認知症治療薬が効果確認、22年度中にも承認申請へ
財界オンライン / 2022年10月6日 18時0分
世界初の「アリセプト」に続くか? 「エーザイは大きく変わる」─。こう強調するのはCEOの内藤晴夫氏だ。同社が米バイオジェンと共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」が開発の最終段階にある第3相臨床試験(治験)で有効性が確認できたと発表。同病の治療の選択肢が広がると共に、同病が及ぼす社会課題の解決や影響を減らすことに寄与しそうだ。
【あわせて読みたい】「認知症治療薬」の開発はどこまで進んでいるか?東京大学大学院教授・岩坪威氏に直撃!
治験は2019年3月から米国や日本、欧州などで軽度の認知症の患者や発症の前段階の患者、合わせて約1800人を対象に行われ、2週間に1回のペースで薬を投与。その結果、投与から1年半が経過した時点で症状の悪化が27%抑えられ、有効性が確認できたという。同社は22年度中にも米国、日本、欧州で承認申請を目指す。
認知症を最優先領域と位置付けていたエーザイにとってレカネマブの上市は財務面での貢献はもちろん、社会面での貢献も大きい。薬価や投与対象などが決まっていない現段階では、同薬がブロックバスターになるかどうかは意見が分かれるが、認知症患者を介護する家族の雇用機会の喪失や就業時間の短縮などを防ぐことにつながるからだ。
エーザイのアルツハイマー病の治療薬では、今回のレカネマブとは別の抗体医薬「アデュカヌマブ」の開発を進めていたが、最終段階の治験で有効性を示す一貫したデータが示されなかったなどとして、米国などでは公的保険が適用されず、評価損の計上を余儀なくされていた。
世界初となるアルツハイマー病治療薬「アリセプト」が3000億円以上売り上げた実績を持つエーザイ。今回のレカネマブの登場まで20年以上かかったことに「忸怩たる思いだ」と語る内藤氏だが、新薬開発が話題にならない日本では朗報だ。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
認知症の治療に加わる3つの新薬…11月20日から適用
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月26日 9時26分
-
ドナネマブ、26日に日本発売 国内2例目の認知症抗体薬
共同通信 / 2024年11月20日 18時39分
-
欧州医薬品庁、エーザイと米バイオジェンのアルツハイマー病治療薬の条件付き販売承認を勧告
ロイター / 2024年11月15日 8時43分
-
アルツハイマー病の新治療薬「ドナネマブ」の実力と対象者
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月6日 9時26分
-
GemVaxが、進行性核上性麻痺の第2a相臨床試験のトップライン結果をNeuro2024で発表
共同通信PRワイヤー / 2024年10月31日 16時57分
ランキング
-
1サンリオ株、三菱UFJや三井住友銀などが売却 約1335億円
ロイター / 2024年11月26日 16時58分
-
2「牛丼500円時代」の幕開け なぜ吉野家は減速し、すき家が独走したのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月26日 8時10分
-
3【新NISA】50~60代から投資を始めるのは遅い?…メガバンク出身YouTuberが月1,000円ずつ投資した3つの銘柄「たった2年」で驚きの結果
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月26日 9時15分
-
4激混み国道23号と1号を“直結” 桑名の川沿いを行く新道開通 たった720mでも「かなり便利じゃないかコレ…!?」
乗りものニュース / 2024年11月25日 7時42分
-
5「会社がつらい」同期トップ入社の彼に起こった事 「発達障害グレーゾーン」の人たちの特徴とは?
東洋経済オンライン / 2024年11月26日 14時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください