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家電お試しサービスを展開する【レンティオ・三輪謙二朗社長】の転機

財界オンライン / 2022年10月19日 15時0分

三輪謙二朗・レンティオ社長

カメラや家電など3000種類以上の商材を購入前にお試しができるレンタルサービスを展開している当社は「買う」「買わない」という2つの選択肢に新たな第3の選択肢として「試す」という価値を提供しています。

【母の教え】ミライロ社長・垣内俊哉氏「母の『愛ある厳しさ』が私の人格形成、起業の礎になっている」

 起業する前、2008年に楽天に入社して「楽天市場」のモバイル推進グループでECコンサルタント業務に携わってきました。ECの世界に身を置いてきたからこそ、今の自分があると感じますし、そのECの世界を学生時代に知ることができたのは財産だと思っています。

 就職する前の05~06年から「楽天市場」に出店する企業でアルバイトをしていました。そこで目の当たりにしたのは、ECの世界ではロングテールと呼ばれる商品が存在するということ。販売数こそ少ないけれども、商品群の売り上げの合計が売上全体の大きな割合を占めるこの存在は興味深いものでした。

 例えば、家電量販店などの店頭では取り寄せないと買えない珍しいテレビのリモコンが高値で売れるのです。たとえ仕入れ値が安くとも消費者は高いお金を払ってでも手に入れたいと考え買ってくれます。そして、そのお客様からは「助かりました」と喜んでもらえるのです。

 これは私自身も経験しました。友人の結婚式で、お笑い芸人のたむらけんじさんのコスプレをする際、獅子舞の用意で困りました。調べると獅子舞のレンタルサービスがあり、購入する必要はなく、借りたいときだけで済む。この画期的なサービスをもっと応用したいという気持ちから起業を決断しました。

 レンティオでは「カメラを旅行のときだけ借りる」といった具合にも使われます。メーカーにとってはブランド力が高まり、量販店にとっては安売りをする必要がなく、当社も収益を得ることができます。まさに三方よしのビジネスモデルです。

 必要な人に必要なものを適正な価格で提供できる─。これは今の私の事業に対する根幹になっています。冒頭の家電お試しサービス「Rentio(レンティオ)」はそんな課題意識の中から生まれ、11万個の在庫の稼働率は8割近くに上っています。

 ECと出会うことができたという事実こそ、私にとって貴重な財産になっていると感じます。

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