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【延長保証って何?】テックマークジャパン・池西桂社長「様々な製品に延長保証を組み込み、付加価値を高めることに貢献していく」

財界オンライン / 2022年10月26日 7時0分

池西 桂・テックマークジャパン社長

SDGs(持続可能な開発目標)の流れもあり、消費者の製品を長く使おうという意識は高い。その中で『延長保証』へのニーズも高まっている」

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 テックマークジャパンはAIGグループの1社で、「延長保証制度」の設計・運営を手掛けている。延長保証とは、メーカー保証期間を終了後、一定期間に発生した自然故障・不具合の修理を無償で行うサービスのこと。

 主に家電や自動車、住宅設備などで利用されることが多いが、今は社会インフラにまで幅が広がりつつある。テックマークジャパンはAIG、日本の3メガ損保など大手と保険契約を結び、制度を運営している。

 近年は様々な分野で「サブスクリプション」(継続課金)サービスが展開されるが、「サービスの魅力を増すために延長保証を組み込む事例も増えている」。

 延長保証を活用した顧客の満足度は高く、継続してそのメーカーの製品を購入する傾向が強いことから「他社との差別化、マーケティングの観点から企業のニーズも高まっている」。

 また、自前で保証制度を運営する企業も多いが、会計基準の変更により、製品保証引当金の分割計上が必要となった。また製品自体の複雑化、部品価格の予想していない上昇などにより製品保証引当金に関わる会計実務の負担も増大してきている。それも延長保証ニーズの高まりにつながっている。

 テックマークジャパンの強みは1994年の創業以来、保証引受製品件数は1億5000万件以上、修理実績件数は1000万件以上と、大量のデータを蓄積していること。データを基に企業の保守費用のコンサルティングをするだけでなく、故障時期の予測により、「壊れる前に直す」ことも可能にしている。

「これまでは〝黒衣〟の会社だったが、今後は表に出て行き、事業規模を従来の倍に成長させるのが私の使命。そして製品の中に延長保証が組み込まれていて、その価値がお客様に伝わっている世界の実現に貢献したい」

 社内に対しては「まだまだ潜在力を発揮できる」とハッパをかけている。


profile
いけにし・けい
1971年12月京都府生まれ。94年慶應義塾大学法学部卒業後、住友海上火災保険(現三井住友海上火災保険)入社。複数の外資系保険会社、三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)などを経て、AIGジャパン・ホールディングス常務執行役員、AIG損害保険執行役員などを歴任。2022年2月テックマークジャパン社長に就任。

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