【財務省】総合経済対策の規模を巡り、政府・自民党内で「さや当て」
財界オンライン / 2022年10月31日 7時0分
政府が10月中に取りまとめる総合経済対策の規模をめぐり政府・自民党内でさや当てが激しくなっている。鈴木俊一財務相は9月26日の会見で「真に効果的な政策を積み上げていくことが重要だ」と歳出圧力にクギを刺したが、物価高対策として大型の財政出動を求める声は自民内で強まっている。内閣支持率が下落基調にある岸田文雄政権下での歳出改革は容易ではなさそうだ。
内閣府が公表した今年4―6月期の需給ギャップは年換算で15兆円程度の需要不足となり、1年前に比べ縮小した。政府はこれまで、新型コロナウイルス禍に伴う需給ギャップの拡大を財政出動の根拠としてきただけに、財務省は「今までのような大判振る舞いの理屈は通らない」(主計局)と歳出カットの好機とにらむ。鈴木氏が26日の会見で「物価高騰などの経済情勢の変化に切れ目なく対応」するとしながら、同時に「効果的な政策を積み上げた経済対策」を進めると言及したのも、「30兆円は発射台」(自民世耕弘成参院幹事長)といった規模ありきの主張へのけん制だ。
ただ、10月3日召集の臨時国会では世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民所属議員との接点をめぐり、政権は守勢に立たされている。
しかも、米ワシントンで10月中旬に開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議への出席をめぐって会期の調整が遅れた上、衆参両院の代表質問直後に開かれるはずの予算委員会の開催も想定より1週間程度ずれ込んだ。
総合経済対策の規模については、水面下で自民の茂木敏充幹事長が財務省主計局と調整している。茂木氏は「どう頑張っても20兆円台」と周囲に語り、歳出カットを目指す財務省と歩調を合わせる。ただ、物価高対策で対応を誤れば支持率回復はおぼつかない。政府と財務省、自民、公明両党との駆け引きはさらに激しくなりそうだ。
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