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森トラストが奈良に43室の高級ホテル、外国人需要狙う

財界オンライン / 2022年11月22日 7時0分

森トラストの新規ホテルの敷地内にある歴史的建造物「吉城園主棟」

ホテルが少なかった場所で 

「奈良は1300年以上の歴史を持ち、文化財を継承する場所。今回のホテルは豊かな自然に近接し、豊富な文化財に囲まれている」と話すのは、森トラスト社長の伊達美和子氏。 

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 森トラストは、奈良県の官民連携事業における新規ホテルの名称を「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」と決定した。2023年夏の開業を予定している。 

 同社が17年に立ち上げ、京都、沖縄でも展開するホテルブランド「翠 SUI」の3軒目であるとともに、マリオット・インターナショナルの最高級カテゴリーブランド「ラグジュアリーコレクション」を誘致した「ダブルブランドホテル」である。 

 立地するのは奈良公園の西端で、春日大社や興福寺、東大寺などの世界遺産に囲まれている。ただ、奈良は資産に恵まれた土地でありながら、これまではホテルが少ないという課題があった。そこに森トラストが20年、「JWマリオット・ホテル奈良」を開業するなど、開拓を進める。 

 今回のホテルは、歴史的建造物を生かすことが特徴。昭和天皇がサンフランシスコ講和条約に調印した「旧知事公舎」や、茅葺屋根の茶室を擁する「吉城園主棟」などの建造物を保全・活用。 

 そのため、部屋数は43室と少なく、海外からの観光客などによる「貸し切りという使い方も想定している」と伊達氏。 

 コロナ禍でホテル業は打撃を受けたが、ある経営者は「出張で京都に行ったが、欧米を中心に観光客が戻っている」と話す。 

 問われるのは「日本らしさ」。東急会長の野本弘文氏は「単に泊まるのではなく、歴史、文化のストーリー性を感じながら旅行をする楽しさが、これからの旅行で大事になる」と話す。 

 国内外から「行きたい」と思われるホテルにするために、様々な知恵が求められる。

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