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《改めて、なぜ今、ESG投資なのか?》日本産業推進機構社長・津坂 純

財界オンライン / 2022年12月13日 7時0分

人として正しいことを貫く!

 ―― 長期化するコロナ禍に加え、ロシアによるウクライナ侵攻もあって、世界情勢が混沌としています。その中で、日本産業推進機構(NSSK)は、投資の最重要テーマにESG(環境・社会・企業統治)を掲げています。ESGの必要性が叫ばれて久しいわけですが、NSSKの特徴は何ですか。

 津坂 われわれ投資会社として、社会の一員として、非常に大事にしている概念というのが、やはり、人として正しいことを貫くことです。人として正しいことを貫くということは、全ての観点から正しいことをやらないといけないことです。個人、会社、地域のステークホルダーの幸せを追求するというのが大前提としてあります。

 その中で、わたしが最近、ヨーロッパやアジア、北米を出張して感じたのは、ESGという概念は世界共通のテーマになっている。いわゆる、環境を守る活動、社会を推進するような活動、企業統治を前に進める活動というのは重要性が認められている一方で経済を鈍化させる要素ではないかという人もいます。しかし、われわれESGの活動をすることによって、よりいい経済効果が生まれると確信しています。

 世界ではウクライナ情勢のように、この時代にあってはならない悲劇が起こっていて、米中対立などもあり、世の中が不安定な状況です。経済の先行きも不透明になる中で、当社が創立以来掲げているESGというミッションは重要性がますます高まっております。

 従業員の物心両面の幸せを追求し、環境を守り、常に公平性を守る事は不安な時代だからこそ大事で、その基礎である「人として正しいことを貫く」考え方がいかに重要で、われわれの進むべき方向性は間違っていなかったと感じています。

 ―― 世界は確実にESGに向かって動いていますね。

 津坂 ええ。われわれが活動していく上では、今後もこのESGという指標にこだわっていきます。実際、投資先の企業でも、ESGを追求している企業は業績にもつながっていますし、ESGと業績の因果関係や相乗効果を重視して投資活動を続けていきたいと考えています。

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