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SBIホールディングス・北尾吉孝社長の宣言「SBI新生銀行・地銀とも連携 、金融を核に金融を超える!」

財界オンライン / 2023年1月26日 18時0分

北尾吉孝・SBIホールディングス会長兼社長CEO

─ 金融界で旋風を巻き起こしているSBIホールディングス会長兼社長CEOの北尾吉孝さん、23年の金融情勢の分析とは。 

【あわせて読みたい】SBI・北尾吉孝社長に直撃!新生銀行の公的資金返済、総合金融グループとしての成長の道筋は?

 北尾 米国ではFRBが75bpの大幅な利上げを4回連続で行いましたが、22年10月の米国のCPI(消費者物価指数)を見るとインフレも大分収まってきていると感じますので、今度は50bpではないかと。金利を上げすぎると、オーバーキルになって米国の経済が失速してしまうことになります。 

 次に大事なのは日本の金利をどうするか。これまで日本銀行は異次元の金融緩和を続けてきましたが、円安が進む中で限界になりつつある。場合によっては、総裁の交代などで金融政策が大きく変わることにもなり、金利や為替はタガが外れると一気に暴騰する可能性がありますので難しいポジションです。 

 ─ 金融業界では世界中でデジタル変革が進んでいます。 

 北尾 ええ。今後はデジタルへのシフトがさらに加速していくでしょう。暗号資産が暴落していますが、まだ未成熟な金融商品ですから今後、各国で規制が整備・強化されていきます。 

 そして、暗号資産に活用されているブロックチェーン技術自体には様々な可能性がある。国際送金や国内送金は短時間かつ安いコストでできる。送金に限らず、多様な業界で技術利用が広がっていくでしょう。 

 ─ 新生銀行を買収して約1年が経ちましたね。 

 北尾 新生銀の預金量は6・4兆円から9・3兆円になりました。SBIグループの様々な金融のファンクションと、今まで築き上げてきた新生銀の機能を一体化させる。さらにそこに9行の地方銀行も加わり、新しいことにどんどん取り組んでいます。非常に順調です。 

 ─ 地方創生にもなると。 

 北尾 ええ。これまで地銀は地元企業の資金調達ニーズに、自分たちの範囲内でしか貸すことができなかった。新生銀行はストラクチャードファイナンスなどで定評があるので、地銀と様々な資金ニーズに取り組むこともできます。23年1月4日には「SBI新生銀行」に社名変更します。 

 ─ グループの総合力を発揮していくわけですね。 

 北尾 はい。デジタルなスペースの中で、世界に冠たる金融機関になる、あるいは「金融を核に金融を超える」という壮大なプロジェクトを掲げています。様々なWeb3.0の領域に膨大な投資をしているところです。 

 今はアセットプライス(資産価格)が下がっているので、当社の投資事業にとってはチャンスです。来年度にはデジタルスペース分野で1000億円規模の新ファンドを設立予定ですし、成長領域への投資を積極的に展開していきます。

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