ANAホールディングス・片野坂真哉会長が語る2023年 「航空は経済の再開に必要なインフラ!」
財界オンライン / 2023年1月20日 15時0分
─ 厳しい中をどう生き抜くか。ANAホールディングス会長の片野坂真哉さん、航空業界は厳しい環境が続きました。
都が打ち出した「臨海地下鉄」 運営主体を巡って様々な観測
片野坂 20年1月から国内線・国際線の需要がほぼ同時に消えました。私は直ちにキャッシュフローが大事だと説き、何よりも雇用を守ると最初に宣言しました。夏頃には影響が長期化すると見込み、覚悟を決めてビジネスモデルを変える構造改革が必要だと号令を掛けました。
その中で感謝したいのはANAグループの社員1人ひとりが厳しい環境に耐えながら、力を発揮し、1円でも稼ぐためのアイデアや知恵を出してくれたことです。ハワイに飛ぶ飛行機を国内の遊覧飛行に使用したり、機内食を販売したりと、いろいろなアイデアが出てきました。
またありがたいことに、客室乗務員や空港の係員を約300の自治体や企業様が受け入れていただきました。累計で約2300人が受入れ先でも活躍し、彼らをきっかけに新しいビジネス上のお付き合いも生まれています。このような関係先からの支援のみならず、雇用調整助成金、公租公課の支援など政府の支援もいただいています。
この「自助・公助・共助」の上に、ようやく3年ぶりの上期黒字決算が実現できたことに感謝の気持ちで一杯です。いま人の動き、需要回復の力強さが戻り、未来への期待を感じています。
─ 非航空事業の育成に注力していますね。
片野坂 もともと航空事業が主力ですから、これは変わりません。ただ、3800万人のマイル会員のデータを活用してスーパーアプリを展開していけば、旅行から保険、医療といった様々な商品を他の企業様との連携も含め、提供していくことができます。その中のキーワードには「地域創生」があります。
例えば、グループ会社の「ANAあきんど」は、ふるさと納税を展開していますが、この納税の人気の返礼品は北海道のホタテや宮崎牛、鹿児島の鰻です。コロナ禍で「救世主」でもあった貨物を使って日本の特産品を世界に輸出し、地域創生のお役に立ちたいと考えています。
一方でデジタル領域では「ANA NEO」がメタバースを展開し、バーチャル空間で旅行したり、その地の名産品も購入できたりします。また「newme」という瞬間移動ロボットを使って、移動・教育・健康などの様々な社会課題の解決に取り組んだり、ドローンや空飛ぶクルマにも力を入れていきたいです。
─ 生活領域まで事業の幅を広げていくと言えますね。
片野坂 そうですね。われわれは飛行機のネットワークを通じて経済の再開に必要なインフラだと思っています。ですから社員には「私たちはエッセンシャルワーカーだ」と言っています。
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